Lifestyle

髪を切って現金に! ロングヘア記者が「人毛買取サービス」を体験

 世の中には一風変わったサービスがいくつも存在します。切った髪の毛を現金化してくれる「人毛買取サービス」もそのひとつ。  髪の買取と聞き真っ先に浮かぶのは、南北戦争下のアメリカを舞台にした「若草物語」。この中で次女ジョーが家族のため自慢の髪を売るシーンはハンカチなくしては語れませんが、あくまでそれは人工毛がなかった遠い昔の話……ではありませんでした。
jinmou_hp

「tamtam」HPより

 2015年現代、髪を買い取ってくれる業者はたしかに存在します。  人毛買取業者『tamtam』(山口県下関市)では、全国から送られてきた髪を買取り、エクステやウィッグに利用しているそう。査定額は髪の長さ・くせ毛やカラーリングの状態などにより変動するものの、最低50g700円~で買取可能。  廃人だろうが天才だろうが、伸びるものは伸びる。そしてそれが金を生むかもしれない。その実態を調査すべく、ロングヘアの記者が人毛買取サービスを体験してみました。

700円~44,800円まで! 状態により買取金額は変動

 買取までの手順は大きく分けると3つ。 1)ホームページから買取を申し込む 2)カット前・カット後の画像、髪の束をはかりに乗せた画像、メジャーで測った画像を送り、査定結果を待つ 3)査定額に納得したら髪を郵送する  ホームページの注意事項をよく読むと「最低15センチメートル40グラム以上から査定可能」といった細かい条件はあるものの、同店が提示する最高買取額は51センチ以上400グラムで44,800円と、場合によっては美容院代を差し引いても十分なほど。  記者の印象では、多くの場合1,500円~2,000円で買い取られているようです。  カット前のビフォー画像を撮影したら、いよいよハサミを入れていきます……と、ここで注意すべきはカットの仕方。  というのも、先方に郵送する際に髪の毛がバラバラにならないよう、あらかじめゴムで髪をまとめ、ゴムの上から切ってもらう必要があるのです。記者は、毛先から30センチ上のあたりからザクッと豪快に切ってもらいました。肝心な重さは自宅に帰ってからのお楽しみ。 ⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=181540  ホームページによると、記者のように髪の束が21~30センチメートルの場合、買取参考額は50グラム1400円とありますが、カラーリングや痛みによる減額もあるため、はてこれがいくらになるのか……。  この日ほど、痛みでスカスカになった毛先に日頃のケア不足を悔やんだことはありません。  その後は通常どおりにカットしてもらい、カット前と同じく後ろ姿を撮影。これらの写真は、カット前とカット後が同一人物であることを証明する意味もあるので、服や背景は同じである必要があります。  次に、メジャーやはかりを使って重さと長さを測定します。数字が鮮明でなかったり、髪が画像から見切れていると査定対象外となってしまうため要注意。  こうして(1)カット前の画像(2)カット後の画像(3)メジャーと並べた画像(4)はかりに乗せた画像を先方に送り、査定結果を待ちます。  翌日届いた査定結果によると、記者の買取価格は1,294円ということでした。長さ・重さ的には1,470円だったのですが、ケミカル処理(カラーリング)により176円分減額されたそう。パーマやくせ毛の方も同様に多少の減額があるそうです。  買取価格に納得する旨を伝えると、翌日には指定した口座に髪の郵送代(350円)を加えた額が振り込まれていました。ここで今回の取引は終了。  お小遣いというには心さびしい額かもしれませんが、そもそもは産業廃棄物として破棄されるはずだったもの。それがウィッグなりエクステなりに利用してもらえる上に現金までいただけるとは、これまた嬉しいかぎり。  ロングヘアの方、こんな一石二鳥のイメージチェンジはいかが? <TEXT・PHOTO/井上こん 撮影協力/BERONICA●『tamtam』公式HP http://hair-tamtam.com/
井上こん
’86年生まれ。明治大学農学部中退。120倍激辛麺/1リットルジョッキ酒/ドヤ街宿泊レポ/ローション運動会など、アレな取材多し。「はまれぽ」、「SPA!」などで執筆。TCGにて猫のボランティア活動も。twitter@koninoue
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ