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男女間で立場が逆転するとモラハラに豹変してしまうワケ

 モラハラとはモラルハラスメントの略で、辞書的な意味は「交際相手に対するモラルを逸脱した精神的な暴力」ですが、女子SPA!でもすでに多くの「モラハラ」関連記事が出ているほど。芸能人の男女間でも多く起こっています。具体的にどのような男性がモラハラに陥ってしまうのでしょうか?  今回は実際にモラハラ男子から被害に遭ったという女性にお話を伺ってみて、その実態を分析してみます。 ■ケース1  彩奈さん(仮名・32歳)は、結婚から1年もせずに離婚。 「彼とは大学時代から付き合っていたのですが、当時からとても知識豊富で、それに対してすごいなという尊敬の念を抱いていたんです」  二人は明確な上下関係のもとに成り立っているカップルだった。「彼は就職浪人で精神的に弱っていた私を支えてくれたので、大変な時期にも支えてくれる心優しい人だと思っていました」と言います。  ところが、彼女が就職をしたことで、次第にパワーバランスが崩れ始めます。 「大学生の頃って博識だからと言っても、社会を知らないから知識って限定的なんですよね。私も社会人になって働いて行く中で次第に彼の知らない世界の知識をどんどん知る機会が増えて行ったんです」。彼女が「自立力」や「知識」を身に着けて一人前になって行くにつれて、彼の態度に変化が見え始める。 「元々支配的な面はあったのですが、それが明らかに目立ってくるようになりました」。彼女の自立に怯えた彼は、彼女を支配しようとして抑圧に走り出した。明確な上下関係を守りたい彼にとって、攻撃こそが弱き自分の身を守る防御の手段だったのでしょう。 「『おまえはセンスが無い!』というように服のセンスを否定するなど、人格否定を何度も繰り返されましたね。私の行動の全てに対して否定することから入る。とにかく自分の理論の正当性をひたすらに強調するんです」  モラハラの典型例・常套手段を彼は繰り広げた。結局、彼女は彼との結婚を1年も経たずに終える決断をします。 ■解説 ~男女間の上下関係が逆転すると男はモラハラに走る~  このように、男性側が尊敬されて女性が尊敬するという関係で結ばれるカップルは、バランスが成り立っているうちはそれで安定するのかもしれないですが、ひとたび女性側に状況の変化が生まれると、男性が抑圧に動く傾向にあります。  三船美佳さんと高橋ジョージさんのケースも、これが原因だったと噂されています。事実はまだ明らかになっておらず、あくまで噂レベルの話ですが、まだ子供だった頃の三船氏が大人になり、自立に怯える高橋氏がモラハラに走ったのではと言われているのです。  他にも、女性が子育てを終えてパートを始めることで夫の知らない世界が広がり出すと、男性が脅威を感じて、モラハラが始まる場合なども見受けられます。最近では、ソーシャル時代の到来によって、FacebookなどSNSでの交流をすることを嫌がる男性が増えていますが、これも支配できない外の交流に対して男性が嫌悪感を覚えるのです。  基本的にモラハラに陥る男性は自分に自信が無い人や、自己承認できていない人が多いという特徴があります。支配している立場になることで自らの弱い自己承認を埋めようとする。逆に支配する立場につくことでしか自分の評価を肯定できない哀れな人なのです。これは社会的に成功している人や、周囲から尊敬を集めている人の中にも数多く存在するから厄介です。  以上のことを考えると、たとえ尊敬できる人であっても、それを許容できるか人かどうか、しっかり見定めることが必要だと思います。たとえば、関係が始まる初期の段階で、「○○するのは私のほうが得意で、○○するのはあなたのほうが得意みたいだね」などと、嫌味にならない範囲で自分のほうが上にあるものをあえて認識させることで、相手がどのような反応をするかを探ってみるのも一つの手段かもしれません。なお、その際は料理などこれまで女性の役割とされていたような家事の分野と、男がメインとされてきた仕事の分野を比較するのではなく、仕事能力の中での比較や家事の能力の中での比較でなければ意味が無いのでご注意ください。 ⇒【後編】「“尊敬している偉人がいる”男性はモラハラになりやすい」に続く http://joshi-spa.jp/237451
今年も恒例のかなまら祭りツアーやってきました!

4月頭の風物詩である「かなまら祭り」に行ってきました。知らない方は調べてみてください(勝部)

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気氏】 コラムニスト。ジェンダー論、現代社会論、コミュニケーションを切り口にした男女関係論が専門。男性でありながら子宮頸がんワクチンを接種。『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。

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