外回りの営業中に浮気! フザけた夫のとんでもデートプラン
「不倫は文化だ」と石田純一が宣言していた頃は、“浮気は男には甲斐性”なんて言う人もいたけれど、それも今や昔。給料も上がらず物価だけが上がる昨今、甲斐性もないのに安上がりな浮気をする夫たちもいる。
「接待交際費が損金処理されなくなり、会社経費での遊興が難しくなったうえ、異性の部下と1対1の食事はセクハラ呼ばわりされる。こうした背景のなか、バブルの頃、最大だった日本人男性の“恋愛総生産”は、今や最低レベルです」
事業戦略コンサルタントの鈴木貴博氏はこう話す。それを裏付けるかのように、広告代理店勤務の倉橋慶太さん(仮名・44歳)も今の浮気のやりくりの難しさを訴える。
「ひと昔前なら出張を妻への言い訳にして外泊することも可能でした。でも、最近は経費削減で出張自体が減っていて、泊まりというだけで怪しまれてしまいます」
それでも、倉橋さんは菊地凛子似のキャバ嬢(28歳)との月3回のデートを欠かさない。しかも真っ昼間からのアバンチュールだ。
「私は外回りの営業で、彼女は夜の仕事なので昼間はむしろ好都合。架空の営業日誌を書いて夜はきちんと家に帰るので、会社にも妻にもバレませんね」
そんな倉橋さんは、キャバ嬢の彼女を満足させるため利用しているのが、一流ホテルや高級旅館。不況下での集客を狙う宿泊施設は、格安の日帰りプランが充実。それを利用するのだという。
「よく使うのが熱海や箱根の温泉旅館。宿泊すれば7万円以上する露天風呂付きの特別室が、平日の日帰りなら昼食も付いて3万円以下で利用できるんです」
少しでも安く、かつ女性を満足させるのが浮気を長続きさせるコツだと持論を展開。
浮気男の涙ぐましい努力は「景気を底上げする可能性がある」と鈴木氏は力説する。
「恋愛こそ、消費を喚起する大きな力。既婚者が“総石田純一化”すれば、消費増税分の景気後退を帳消しにする効果がある」
そういうことなら、妻のほうも遠慮なく浮気して消費喚起しましょうかね。
【鈴木貴博氏事業戦略コンサルタント】
「百年コンサルティング」代表取締役。コラムニスト。浮気・不倫の経済効果を研究。著書に『「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱』(朝日新聞出版)ほか多数
―「男の浮気」最前線【2】―