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女性の4人に1人が一生独身に…いっそ女友達と暮らすのはアリか

 国勢調査(平成12年、17年、22年)によると、女性の未婚率はひたすら上昇中(もちろん男性も)。そりゃあ結婚したいのは山々ですが、年を重ねるほどいい男は見つからず……。結婚できないまま一人で老後を迎えることに不安を感じている人、私だけではないのでは?  いま35歳の人が50歳になる2030年には、男性の約30%・女性の約23%が生涯未婚だと予測されているんです!(※) 『おひとり様のふたり暮らし』(スタジオクゥ ひよさ&うにさ著/イースト・プレス)は、ひとり暮らしが行き詰って同居をはじめた、女ふたりの日常を描くコミックエッセイです。なるほど、結婚できない女同士で暮らすというのもアリ? でも、家族でも恋人でもない相手ってどうなの? 毎日気を遣って難しそうですが…。 おひとり様のふたり暮らし

長続きのコツは“ゆるいルール”

 そもそも、ふたりは同居する前から、イラストレーターとしてコンビを組んで仕事をしていたそうです。同居をはじめてかれこれ10余年で、40代に突入しているとのこと。 ・食事は勝手に食べる。たまに一緒に食べる程度  まず、家事はどうしているのでしょう。例えば、食事を作るのは当番制? いえ、生活時間帯にズレがあるから、それぞれ食べたいときに作って食べているそうです。「ラーメン作るけど食べる?」「食べる!」みたいな、都合が合えば一緒に食べる感じ。録画したテレビを一緒に見るためにも、夕食は合わせることが多いとか。  家庭に収まっていれば、子供のためにも決まった時間帯に作る必要がありそうですが、独身の女同士だから自由です。それでいて、いつもひとりで作ってひとりで食べるという寂しさから逃れられるのがありがたい!  なお、プリンやヨーグルトなど冷蔵庫にある食べ物は、名前など書くことなく、どちらでも勝手に食べてOK。腐らせる前に在庫を消化することが大切なのだとか。このあたりも良識を備えた大人同士のやり方で、堅苦しくないのがいいですね。 女同士・インフラや消耗品の費用は折半する 気になるのはお金の出し方。家賃・水道光熱費・通信費は、ふたりが毎月同額を入金する銀行口座を作って引き落としに。食品や、洗剤・トイレットペーパーなどの消耗品はそれぞれが買った後、月末に総額を出して半分に割って相手に請求しているそうです。金銭感覚があまり変わらないことが大切かも。 ・それ以外の買い物は、所有者をはっきりさせる  共同で使うのだからすべてをこんな風に折半しているのかと思ったら、はさみ、時計、お皿、電話機などの品は、ふたりのどちらかが買うのだとか。なぜかといえば、所有者がはっきりしないと別々に住むことになったとき困るから。結婚だったらずっと一緒に住むことが前提だからそんなことは考えないけど、友達同士だから先のことも考えて行動しているというわけ。

女同士でモメたりしない?

 本書を読んでいて思ったのが、2人のパワーバランスがうまくとれているということ。しっかり者の片方が、細かいことを気にしない性格の片方を引っ張っているように見えます。で、引っ張られている方は、ちゃんと言うことを聞くこともあれば、飄々と受け流すことも。ツッコミとボケの関係に近い感じでしょうか。こういう関係なら、女同士気遣うことなく暮らせるのかもしれません。  こんな生活ができたら楽しいかもと思ってしまいました。まずは、ずっと一緒にいてもストレスを感じない女友達を見つけることですね。そして、彼女も結婚できないことを祈りましょう……。 (※)2030年時点での生涯未婚率予測(50歳での未婚率を、生涯未婚率をみなす)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」(平成20年3月推計) <TEXT/林らいみ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
林らいみ
フリーライター。大学院で日本近世史を研究した硬派の歴女。舞台・映画・ドラマが好物。観たい舞台があれば万難を排して劇場に馳せ参じ、好き勝手言っている。たま~に歴史系記事を書く。
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