女の子は3歳にして太鼓持ちができる【シングルマザー、家を買う/29章】

<シングルマザー、家を買う/29章>

バツイチ、2人の子持ち、仕事はフリーランス……。そんな崖っぷちのシングルマザーが、すべてのシングルマザー&予備軍の役に立つ話や、役に立たない話を綴ります。


(前号までのお話)
マイホームを購入して4年、落ち着いた生活を手に入れたシングルマザーだったが、将来への不安から保険に加入することに。最新の保険サービスの充実ぶりに感心しつつも、保険料、そして学費を稼がねばと改めて気を引き締めたのだった。

年に1度の「現状報告書」



 ひとり親家庭には、1年に1度、必ずやらなくてはいけないことがある。それが、「現状報告書」を提出することだ。

 この現状報告書は、子供の数、年齢、障害の有無、子供が通っている保育園や小学校の名称、養育費をもらっているかなど、母子家庭の生活をこと細かく確認するもの。

 私の住む町では、ここ数年はポストに投函するだけで大丈夫になったのだが、数年前までは、かならず市役所か、指定の子育てセンターなどに、母親である本人が提出しなくてはならなかった。きっと、市役所の人がその母親の顔を見ることで、その家庭が本当に困窮していないか判断する材料として一役買っていたのだろう。

 もちろん、市役所で提出は平日に限られる。とはいえ、基本的にシングルマザーは、生活費を稼ぐために平日は激務。自動的に、土曜日に受付をしている子育てセンターに行かなければならないのだ。結果、その指定された日(しかもなぜか1日だけ!)は、センターはシングルマザーであふれるのだ。その光景は、とても不思議なものだった。

みんなシングルマザー



 でも、私はこの場所が大好きだった。

 みんなが同じ状況なのだ。やはり、土日の子育てセンターやプレイランドは、パパ、ママ、子供が幸せそうに笑顔を振りまいている。その一つが欠けているだけで、娘や息子に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまう。さらに、“羨ましい”という純粋な気持ちが“嫉妬”に変わることも。

 これは、仕方のないことだけど、できることなら、なるべくマイナスな感情は抱きたくない。でもここは、みんながシングルマザーという状況。そんなマイナスな感情は少しも感じずに済む場所なのだ。なかなかそんな場所には出会えない。

 そこで私は、生涯の友になるであろう“同志”に出会うことができた。

3歳にして太鼓持ち



 子育てセンターが提出場所になるこの日、提出する時間以外は、プレイルームに子供が溢れる。そこで隣に座ったママは、とっても可愛らしくて、ふわりとした雰囲気をまとっていた。そのママの娘さんは私の娘より少し下くらいのこれまた可愛い女の子。その女の子はびっくりするくらいコミュニケーション能力にたけていて、少し上の娘のやることにいちいちオーバーにうなずき、感嘆し、喜んでくれるのだ。

 あ、この子、3歳ですでに太鼓持ちだ!

シングルマザー、家を買う/29章 女の子はびっくりするくらい早く大人の“フリ”をする。私の娘も、そのママの娘も例外なく、ちょっぴりおしゃまなトークを繰り広げているのだ。そこで娘が「○○だよ」と話すと、その子は「そうですよねぇ。わたしもそうおもいますぅ~。うんうん」。

 もちろん、そうされると娘は気分が良くなる。当たり前だ。だって何をしてもほめてくれるのだから。これはいい。私も娘にこうやってほめてもらいたい! その技を訊かなくては!

 そこで、その子のママに、勇気を持って話しかけてみることにした。

⇒【後編】「素敵なファミリーは幻覚だ!」に続く http://joshi-spa.jp/311554

<TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ>

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【吉田可奈 プロフィール】
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky

シングルマザー、家を買う

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◆吉田可奈

80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky

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