菓子パンはぺヤングを食べているようなもの。美容にいいことなし!【ずっとキレイでいる食事 第10回】
おいしいけど、心配。
あんぱん、メロンパン、チョココロネ……。最も身近な甘い食事と言えば、「菓子パン」。朝ごはんや昼ごはんに楽しむ人も多いのではないでしょうか。しかし、おいしく食べた後に待っているのが、人知れぬ罪悪感。カラダに悪いのではないかと、心配になることでしょう。
今回は、その罪悪感を払拭すべく、美容を意識した菓子パンの楽しみ方について考えてみたいと思います。
まずは、代表的な菓子パンの栄養成分について正しく知ることからはじめましょう。カロリーや三大栄養素は、以下の通り。
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また、全体の栄養バランスについては、ほぼほぼ5点に集約されます。
1.カロリーが高い
「パン=主食」というイメージがありますが、菓子パン1個のカロリーは、ごはんをはるかに超える値。「ごはん2杯」、いやそれ以上を食べているのです。
2.糖質が多い
菓子パンの主原料は、「小麦」と「砂糖」。脳やカラダのエネルギー源となるものの、血糖値がグーンと上がりやすいため、無防備に食べると太りやすいので注意が必要です。
3.脂質が多い
コッペパン、デニッシュ、ドーナツ、カレーパンには、マーガリンやバターなどの油脂類がたっぷり使われていて、それらの大半は、肥満の原因になりやすい「飽和脂肪酸」。また、大量摂取が心配される「トランス脂肪酸」も含まれます(※大手メーカーは、トランス脂肪酸の低減化に取り組んでいるようです)
4.食物繊維が少ない
多くの菓子パンは精製された小麦や砂糖で作られるため、美容・健康の基本となる「食物繊維」はほとんど含まれていません。
5.塩分に注意
カレー、ソーセージ、ハンバーグなどを包んだ「甘くないパン」には2グラム前後の食塩がふくまれます。また、意外なのが、「蒸しパン」。甘い三角蒸しパンには、なんと3.5gもの塩分が含まれています。
三大栄養素のバランスを比較すると、ジャムとマーガリンがたっぷり挟まれた「コッペパン」は、「ペヤング焼きそば」と似ていることがわかります。
つまり、菓子パンを食べることは、インスタントラーメンを食べているようなものと認識を。これらは、食べる楽しさや喜びを感じることはあっても、美容・健康につながる栄養素はほとんど含まれませんので、食べる際には、賢い工夫と対策が必要なのです。
やっぱり菓子パンって、食べちゃだめなんじゃ……いえ、恐れることはありません! 菓子パンの選び方や摂取カロリーを考えながら、必要な栄養をプラスしていけば、おいしく楽しむことが可能なんです。
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<TEXT,PHOTO/スギ アカツキ>
【スギ アカツキ】
東大卒の料理研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。
コッペパンはペヤングと同等!?菓子パンの栄養学
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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