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親から「早く結婚しなさい!」の“婚ハラ”に悩んだときの対処法

 未婚女性のみなさんで、親が「早く結婚しなさい」「孫の顔を見せなさい」と“婚ハラ”がうるさくてうんざりしている人も多いのではないでしょうか? 筆者(34歳・独身)もここ4~5年ほど親からの結婚圧力がひどく、この年になって若干の“反抗期”を迎えているこの頃です。  とはいえ、「親のために結婚したほうがいいよな」とは、ちゃんと思っているわけです。でも自分のペースもあるわけだし……。なので、少しばかりの親孝行をしようと先日、親の63歳の誕生日だったので実家の青森に顔を出したんです。でも親は相変わらず「あんたはいつ結婚するの」「結婚もしてくれないような彼氏と付き合っていていいのか」「縁結びのお守りでも買おうか」と一方的な押し付けをするばかり。親孝行しようにも、「結婚=幸せ」を強調するばかりで、母親との価値観の違いにいてもたってもいられず、わずか1日で帰ってきてしまいました。年に2回ほどしか顔を見せないにもかかわらず。こんな娘はやはり親不孝なのか……。そんな相談を『恋愛氷河期』を上梓した勝部元気さんにしてみたところ。 「親世代と今の若者の世代はまるっきり違います。親世代の幸せの価値観を娘世代に押し付けるのは、逆に娘を不幸にするだけ」とピシャリ。  まさに時代の救世主。勝部さんは、「今の世代の若者が恋愛・結婚がうまくいかないのは、9割社会の仕組みが悪い!」と断言してくれました。 「現代では、離婚の増加もあり、恋愛市場の競争で必ずしも結婚がゴールではなくなっています。結婚を前提としない付き合いをアラサー・アラフォーでするようになりました。つまり、結婚自体が現代人と合わなくなってきているのです。にもかかわらず、結婚のシステムが昔と変わらないまま、現代の私たちに『結婚しろ』『子供を産め』『いつまで仕事をしているんだ』などと、親世代や社会は煽ってきます。それこそ親世代の頃は、お見合いや上司などの斡旋もあり、スムーズに結婚できる仕組みはありました。しかし、現代のように自由恋愛のスタイルが深く浸透して、なんの保障もしてくれないのに『結婚、結婚』と言葉だけで煽ったところで、なんの解決にもならないと思うのです」  おっしゃるとおり、この社会からの『結婚しろ』『子供は早いうちに』圧力は、終わることのない現代ならではの戦いです。私だけではなく、振り回されている独身女性も多いのではないでしょうか?

不純な動機で結婚してしまう現代人

「結婚とは本心でするもの。にもかかわらず、『独りは寂しいから』『将来、老後が心配だから』『周りに結婚する人が減って焦っているから』『親を安心させたいから』などと、一見当たり前の動機ですが、これらは結婚相手に対する純粋な愛情ではありません。私からすれば“不純”な動機だと思います。相手を手段にした結婚。だから、女性も男性も結婚相手を探すとき、自分の利益になるかどうかを値踏みしてしまうのです。このように、不純な動機で結婚に向かってしまうから、後々、セックスレスや浮気、離婚が多くなってしまうのです」  周りの友人でも、親からの圧力で本心からではなく、懸命な婚活の末、結婚をした友人もたくさんいます。未婚の私からすれば、「本当にそれでいいの?」「一生、添い遂げられるの?」と心配になってしまいます。とはいえ、彼女のご両親は喜んでいる。何が正しいのでしょうか? 「『結婚=幸せ』という概念を抜いた状態で自分の人生と徹底的に向き合うことが、これからの時代、大事になってきます。親が、『子供の結婚が親の幸せ』という昭和の考えに染まっているのであれば、これまでお話したように、現代社会がいかに結婚と合っていないかということを理解してもらうことが大切です。しっかりと伝え続けていれば、『そんなものなのかぁ』と受け入れてくれる日が来ると思いますよ。また、あなた自身が周りの結婚に焦る気持ちがあるのであれば、周りの価値観の強い『他人軸』に振り回されないように、『私は私』と確固たる軸を確立する必要があります。なので、たとえば代々続く伝統的な家業の継承を自分事として考えて結婚にまい進している人は、それはそれで素晴らしい軸を持っていると思うのです」  なるほど。親には「わかってもらわなくていい」と意固地になってしましたが、勝部さんの『恋愛氷河期』をこっそり親に送りつけて、理解してもらおうと思います。双方が納得するのが一番ですもんね。 「はい、自分を幸せにできない人は、他人と2人で幸せになることなんて、できません。現代女性たちも、いろいろと大変かと思いますが、不純な動機が減っていけば、男女関係における自分が納得できる人生を送れると思います(にっこり)」  婚ハラに振り回されたら、まず自分自身の幸せを考えてみるということ。私たち自身もしっかり理解して、親世代にも伝えたいですね! <TEXT/ビン・カーン>
勝部元気

女子SPA!連載でもおなじみの勝部元気氏

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気氏】 1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログは、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
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恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。

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