ゾ~ッ…引っ越し屋さんが見た最凶の汚部屋
3~4月は引っ越しのシーズン。引っ越しサービスを利用したり、引っ越し会社の短期バイトを考えている人もいるかもしれない。
大手運送業社の引越部門に8年間勤めたことがあるわたくし・尾山奈央が、引っ越し現場の裏側をご紹介しよう。
荷物の運搬だけでなく、梱包からお願いするお客さんには、様々な人がいる。妊婦さんや怪我している人など、引越作業をするには身体に不安のある人。仕事が忙しくて梱包する時間がない人などなど。でも、一番多いのは、片付けの苦手な人である。
私自身、片付けが得意でないが、本物の“片付けられない人”というのは、汚さの次元が違うのである。
数々の汚部屋をみてきて、汚部屋に対してかなり免疫のある私だったが、思い出すと今でも寒気と吐き気が襲ってくる現場が一件ある。
「靴で入ってもよろしいでしょうか?」
先輩の作業員がお客様に開口一番言ったセリフだが、こんなセリフは、引越作業員歴8年の中で、後にも先にも聞いたことがない。
この家以外にも、靴下で上がりたくないと思う部屋は正直、何軒もあった。でも、この家だけは、靴を履かずに入ると、無傷では帰れない……そんな家であった。