筆者にとってライブ本編の絶頂タイムは第三部(DVD3枚目)でした。
『絆-KIZUNA-』で世の中の薄汚い物事に対し「我慢がならねえ!」そして「ちぎれぬ仲間と絆を結べ」と反骨と連帯をシャウト。10万人が一丸となり、会場全体で剛のライブ仕様の国旗がはためき、一般参賀とは似て非なる熱気&狂気。
よく女子会でマウンティングがどーのこーのと言いますけど、そんな時はぜひ、剛の「いまに見てろぉ!」「くそったれ。人間を自分を舐めるなよ!!」という精神を見習っていただきたいんですね。
⇒【YouTube】長渕剛 – シェリー http://youtu.be/dmVPe7jUxAY
http://youtu.be/dmVPe7jUxAY
極めつけは『鶴になった父ちゃん』で大号泣。これは死んだ父ちゃんに会いたいと歌った歌。
MCで「母が亡くなった時は自分の半分が消えてなくなった気がした」そして「それを追いかけるように父が亡くなった時は本当にその半分もなくなったような気がしたよ。(略)ひとりぼっちになったような気がしたよ。いい年こいて」と打ち明ける剛……。
⇒【YouTube】長渕剛 – 鶴になった父ちゃん http://youtu.be/d4h9UUO1jk4
http://youtu.be/d4h9UUO1jk4
リハ風景を収録したドキュメンタリー(DVD5枚目)では剛のインタビューも。序盤で富士山ライブを行うキッカケを吐露しています。
東日本大震災直後、岩手県石巻市を訪れた剛は地の底から聞こえてくる死者の声を聞いた。「お前にこの苦しみがわかるか!」と。死者が剛に憑依し「クソぉぉ」と怒りがこみ上げ、東京(の国会あたり?)を睨んだそうです。そしてその先に、霊峰・富士が見えた、と。
リハ風景では、コノヤロウ、バカヤロウとスタッフにブチギレまくる剛ですが、コレって、ステージを一から十までこだわり作る剛ならではのスタイルゆえなのです。
剛はこの富士山ライブに挑むまでの50日間、オールナイトに耐えうる肉体作りを元総合格闘家の三崎和雄さんとともにガッチムチなトレーニングを行いながら、会場の照明も音響も映像の調整に至るまですべてに関わり、さらにバンドメンバーとの音作りに取り組んだ。ノンストップで己を極限まで追い込み、稽古を重ねて本番に挑んだわけです。