Lifestyle

発達障がいの息子がIQテストで見せた驚きの実力【シングルマザー、家を買う/47章】

息子がいちばん正解するもの

 帰り道、少し疲れた私は息子を連れてファーストフード店に入り、休憩を取ることにした。お会計をしていると、息子は数いるお客さんのなかから、一番かわいい女子高生が座る席に近づき、ニコニコと愛想を振りまき、なにやら“かわいい~”と言われゴキゲンである。 シングルマザー、家を買う/47章_2 指さしが出来ず、数も数えられないのに、可愛い女の子選びは完璧に正解する息子……。あの様子を見ていると、もしかして彼は、なにかをたくらんで2度目以降を失敗していたと思えてならない。  とはいえ、息子の頭の中は、誰にもわからない。きっと、そんな息子に一生振り回されるのだろう。でも、まぁ、それも楽しいか、と笑顔の息子を見ながら思う母なのであった。  そして、息子の「かわいい・かわいくない」という本能的な判断力を肌で感じ、「やっぱり、かわいいって正義なんだな」と思い知らされる、いろんな意味で勉強になった一日だった。 <TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【吉田可奈 プロフィール】 80年生まれ、フリーライター。西野カナなどのオフィシャルライターを務める他、さまざまな雑誌で執筆。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘は“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky※このエッセイは隔週水曜日に配信予定です。
吉田可奈
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、出版社に入社、その後独立しフリーライターに。音楽雑誌やファッション雑誌などなどで執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。長男に発達障害、そして知的障害があることがわかる。著書『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん? 発達障害・知的障害の子と生きる』Twitter(@knysd1980
1
2
3
Cxense Recommend widget
シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

シングルマザーが「かわいそう」って、誰が決めた? 逆境にいるすべての人に読んでもらいたい、笑って泣けて、元気になる自伝的エッセイ。

あなたにおすすめ