3者が強調するのは、ブラックバイトで働いてしまったと思ったときに大事なのは
「法律を知ること」「泣き寝入りしない」ということだ。
「例えば、数十万円の損害賠償なら到底払えないから私たちに相談が来るけど、皿一枚を割って5000円とか数万円の損害賠償なら『ボクも悪かったし、それで済むなら』で払っているのが大半だと思います。
でも
労働問題は大概の場合、解決できます。『辞めさせてくれない』パターンだって、法的には『2週間前までに辞意を伝える』だけでOKなんです。賃金や残業代の未払いだって違法なんだから、理を通せば必ず勝てます。
2015年の3月、山梨県の都留文科大学に、学生が運営する『都留文科大学学生ユニオン』が設立されました。今後も、大学単体でのユニオン立ち上げを支援したいです」(神部氏)。
「関西学生アルバイトユニオンでも、ホームページからメールでの相談を受け付けています。もちろん無償ですので、お気軽にご相談ください」(青木氏)
バイトといえど、法律で守られる存在なのだ。少しでもおかしいと思ったら、専門的な窓口に相談してみよう。
【青木克也氏】
関西学生アルバイトユニオン事務局長。自身もブラックバイトで苦しんだ経験から、学生による学生のための労働組合を仲間と共に立ち上げる。
kanuni.jimdo.com
【神部紅氏】
正規でも非正規でも一人でも加盟できる「首都圏青年ユニオン」委員長。未払い賃金・残業代、不当解雇、社会保険未加入などの諸問題に当事者とともに解決にあたる
【久野由詠氏】
名古屋第一法律事務所所属。若手弁護士でつくるブラックバイト対策ユニオンのメンバーとして学生たちの相談を受け、ブラックバイトについての出前講座も行う
― 最底辺の職場、「ブラックバイト」に苦しむ若者たち【5】 ―