――御手洗はその人と少し話したり、身なりを見ただけで、どんな人物かわかってしまいますが、玉木さんは普段、女性のどこを見ますか?
玉木:目ですかね。誠意が伝わりやすいし、話をしているとき、嘘をついたとしても、目には本当の気持ちが表れると思います。
『探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』より
――御手洗は難解な事件になるとついつい興味を示します。玉木さんがつい反応してしまうことは?
玉木:なんだろう。香りには割と敏感かもしれないです。女性の香りでもそうだし、食べ物のいい香りとか。香水とかはあまり好きじゃなくて、海に行ったら海の香りとか、自然なものがいいですね。あ、小学生のころ、スイミングスクールに通っていたんですが、終わる時間が8時すぎだったんです。夕飯もまだで、自転車で帰る途中に中華料理屋がありまして、そこのダクトからものすごくいい香りがするんですよ。だから、そこでい~っぱい匂いを嗅いで、体に充満させて、より腹を空かせてから帰ってましたね(笑)。昔から匂いには敏感だったかもしれないです(笑)。
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『探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』より
――今回の作品は、人間ドラマ部分も切ないですね。
玉木:僕が原作を読んでいて好きだったのは小坂井(要潤)と洋子(谷村美月)のくだりです。すごく好きな描写だったので、そこが実際映画の中でどうなっているんだろうと。そこに関して僕は撮影に関わっていないので、すごく楽しみにして試写を観ましたね。
――御手洗は探偵なのにヒントを言ってくれないですね。
玉木:言わないです(笑)。翻弄される人たちばかり映る(苦笑)。
――こういう点がほかの探偵シリーズ、ミステリーとは違うおもしろさだという点を挙げていただけますか?
玉木:やっぱり、ちょっとサディスティックに感じるところじゃないですかね。一方的な感じがするんですよ。御手洗がどんどん一人だけ前に進んでいって、まわりは翻弄されていて、あ、結果的にはそういうことだったのかと最後にわかる。そこで初めて御手洗の変人さが際立ってくる。人間離れしてるけれど、人と接するのが苦手だったりするところには、人間らしさが感じられるし、そこが御手洗の魅力だとも思います。それに今回は瀬戸内海を舞台に、歴史が絡んでくる面白さもありますよ。
<TEXT&PHOTO/望月ふみ>
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『探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』は全国公開中
配給:東映
(C) 2016 映画「星籠の海」製作委員会
『探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』オフィシャルサイト http://www.mitarai-movie.jp/望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi