撮影現場の宮藤監督
――宮藤さんの作品は小ネタの宝庫です。生みの苦しみはあるのでしょうか? それともいっぱい出てきて整理が大変?
宮藤:しょうもない使えないものも合わせると、アイデアはいっぱい出てきますね。形を整えるのに時間がかかる感じです。生むのはそんなに辛くないというか、生まれちゃう感じなんです。ただ、生まれてきたものがお見せできる形じゃないときに、あ、こういう理由をつければ許してもらえるかなとかってことを考えていきます。
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『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』より
――重なっていったものからどんどん整理して。
宮藤:はい。たぶん自己評価が低いからだと思うんですけど。くだらないこと思いついちゃったな、どうしよう、怒られるかなとか思いながら、でもまぁ、書いておこうか、みたいな。あ、そうですか、これおもしろいですか、じゃあ採用します、って感じで(笑)。
『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』より
――長編映画の監督は4本目ですが、本作で脚本だけでなく監督まで務めてよかったと思われたことは?
宮藤:今回、絵コンテを全部描いたんです。全カット全シーン。すごく絵が上手になりました(笑)。あと、自分が思っている以上に“画”を気にする人間なんだということに気づきました。今まで役者に興味はあったけれど、“画”にはあまり興味がないと思ってたんです。絵コンテを描いたことで、このアングルからこうしたいとか、こういう風に撮りたいとか、思いのほか考えてる人間なんだと、それって楽しい作業なんだなと、自分の発見になりました。