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SNSでしつこくカラむ男性を、取り締まってもらえる?

どんな書き込みだとストーカーなのか

 これまでの度重なる「残虐なストーカー事件」を受けて、平成25年にはようやく「電子メールを連続して送り付ける行為」がストーカー規制法の規制対象に加わりました。  ただ、SNSは規制対象行為と規定されていないので、もし連続して書き込みをしたとしても、罪刑法定主義(犯罪と刑罰が明確にされていない限り処罰されない)の精神にのっとって、いまだ処罰が難しいとされています。  でも、SNSでのいわゆる「特定の人物に絡む行為」は、SNSだからという理由だけでストーカー規制法の対象外にされるわけではありません。  たとえば、SNSで「つき合ってください」と伝えるのは「交際を要求する」行為に当たりますし、「今日は~~にいたよね」と伝えるのは「監視を告げる行為」に当たります。  ですから、SNSでこれらの行為を繰り返せば、ストーカー規制法の対象になるわけです。SNSで「好きです」「今日はいい天気だね」と書き込みを繰り返す程度では、なかなか処罰は難しいのが現状ですが、場合によっては、民事上の不法行為として、たとえば弁護士を通じて差止めを求めることも視野に入ります。

安易に個人情報を書いちゃダメ

 また、こういう粘着質な人物は、ブロックすると腹いせに誹謗中傷を書き込む、といった卑劣な行為に走ることもままあります。その場合、「名誉毀損」や「侮辱罪」として法的手段をとることも可能です。  SNSでしつこくカラまれるのは、女性にとってはとても気が重い問題です。何度も繰り返されたら気味が悪いですし、エスカレートして目の前に現れるのではという恐怖も覚えたりもします。  SNSに「個人情報を記載しない」「位置が特定される情報を書き込まない(※)」など、自身の身は自分で守る意識を忘れずに。そして、危ないと思ったら、早いうちに警察や弁護士に相談するようにしてください。 ※スマホで撮った写真には位置情報(Exif)が書き込まれますが、現在は、主なSNSは投稿された写真のExifが自動で削除されます。昔投稿した写真のExifは残っているので、不安なら削除しましょう(やり方はネット上に色々解説があります)。 <文責/篠田恵里香 弁護士(アディーレ法律事務所/東京弁護士会所属) http://www.adire.jp/
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