【AV男優・森林原人の性活相談 第57回】 経験人数7,500人、発射回数10,000発以上、下は18歳から上は69歳まで、性別の垣根を越えてさまざまなエッチを経験するAV男優・森林原人が、女性の性に関するお悩みに答えます。 相談者：匿名・28歳 　レイプに遭ってしまった経験は、どうしたら克服できるでしょうか。24歳の時にそういう経験をしてしまって、それが初めてでした。加害者には妻と4歳の娘がいて、その子をとても可愛がっていました。 　その日は大雨の街中を二人で歩いていました。周りに人がいませんでした。過度に露出していたわけでも、会話が口説きモードになっていたわけでもないのに、いきなり、無理矢理されて抵抗しても力じゃ勝てませんでした。 　10代だったら泣きわめいたり警察呼んだり出来たかもしれないけど、24歳っていう年齢が邪魔して、警察を呼べなくて、自分で自分の身を守れなかった自責でいっぱいです。 　その時思いっきり膣を絞って最後までは阻止したけど、セックスは辛く苦しいものとインプットされてしまい、女の子同士でセックスの話をするのが苦痛です。みんな楽しいセックスをしてキラキラして見えて泣きたくなります。 　最近、ある男性とそういう雰囲気になった時、「この人は大丈夫かな？」と思い、過呼吸になりながらも話してごらんと言われ、されたことを話してみたら、「俺の田舎じゃ女の子がレイプされるの普通だよ。先輩がレイプした女の子を家に帰す係やってたよ」と言われました。 　上記は極端な内容ですが、こういう経験をしている女性はたくさんいると思います。克服したり、強く生きている女性もたくさんいるのに、立ち直れない自分が幼稚に思えて毎日フラッシュバックして、泣いて仕事を休む時もあります。 　男性嫌悪になっているのに強い孤独感に負け、職場で過呼吸になってイタい人になっていて辛いです。頭では、憎むべきなのは男性ではなく、卑劣で傲慢な心だとわかっているのに、気持ちがついていきません。 　僕の持論は、「セックスのトラウマはセックスで克服する」です。これは、セックスで作られた心の傷は、セックスで気持ちよくなったり、幸せな気分になったりすることで癒えることが出来るという僕の個人的経験からきたものです。 　しかし、傷の深さによっては、セックスから離れるのも一つの手です。男性からも、セックスを話題にする女性からも距離を取り、心がかき乱されない環境に自らを置いてみてください。それは、社会生活からの離脱を意味し、経済的理由などから不可能かもしれませんが、少しでも多くの時間を心穏やかに過ごせるようにしてください。 　トラウマを克服しようと自分と向き合ったり、自分を変えていこうとしたりしないで、環境だけを変え、整えましょう。ペットを飼ったり、植物を育てたり、自然に触れる機会を増やしたりして、季節の移り変わりや大自然の圧倒的存在感に感動したりできるようになれればいいかと。 　これは逃げでもなんでもありません。次元を変えるという感じです。なんだか抽象的な話になっていますが、とりあえず人の持つ残酷さや暴力性から離れるために、俯瞰的なものの見方を手に入れるということです。 　あなたの現状を文面から想像するに、トラウマを乗り越える理屈はわかっています。自分を責める必要はないし、セックスそのものや男性全般が悪いわけではないと。しかし、フラッシュバックするたびに過去に戻され、自分を責め、恨みや憎しみの感情に飲み込まれてしまうという揺り戻しの繰り返しになっていて、それに疲れている。もう精神的にも肉体的にも限界にきています。 　それは、あなたが弱いからとか情けないからとかではなく、あなたの立場だったら誰だってそうなっています。どちらかと言えば、客観的に自身を見ることが出来ているし、膣を絞って最後までは阻止したというところからも強い方だと思います。でもだから、真正面から克服しようとしてしまう。とりあえず今は、頑張らないでください。