「イクメン幻想」が産後クライシス突入への引き金となる!?

 女子SPA!読者で、すでに結婚して出産も迎えた、あるいはこれから出産を予定している女性がどれぐらいいるのかはよくわからないが、今、「産後クライシス」というキーワードが多くの注目を集めているのをご存じだろうか? 

岡野あつこ

岡野あつこ氏

「産後クライシス」とは文字どおり、「出産後に起こる夫婦関係崩壊の危機」のこと。セックスレス、夫の浮気……、原因はいろいろ挙げられるが、その大きな一つとして“女子が抱くイクメンへの憧れ”があるという。いったいどういうことなのか、詳しいことを、ただいま絶賛発売中の本『産後クライシス~なぜ、出産後に夫婦の危機が訪れるのか~』(角川フォレスタ)の著者である離婚相談のパイオニア・岡野あつこさんにうかがった!

メディアに出るイクメンは一握りの例



――産後クライシスの原因として、なんとなくいくつか思い浮かぶものもあるんですけど、そもそもそれらの原因は、なにを根本として生まれてくるのでしょう?

岡野:出産後、妻の夫に対しての愛情が急激に薄れていくケースが多く見られます。これが産後クライシスに到るきっかけの、ほぼ大半なのではないでしょうか。

――それは「産後ブルー(マタニティーブルー)」みたいなもの?

岡野:いや、産後ブルーは、その大きな原因が“身体の変化”から起こるもので、比較的解決しやすい問題です。対して産後クライシスは、身体だけじゃなく、社会環境や時代や価値観の問題にまで関わってくるので、もっと根が深いと私は考えています。

――なるほど。つまり、岡野さんは、そういった薄れがちな“夫への愛情”をどうキープし続ければよいのか、を提唱しているわけですね。

産後クライシス岡野:産後クライシスの原因、あるいは兆候の代表的なものとしては「セックスレス」「夫の浮気」あたりが挙げられますが、まあ、これらの対処法は私の著書を読んでいただければ、ということで(笑)。ここでは、意外と皆さん見落としがちな「イクメン」について、ちょっと触れておきましょう。

――イクメンって、あの「育メン」のことですか? ダンナが子育てを率先して行うってことですよね? これって、産後クライシスには、むしろ明るい材料なのでは?

岡野:たしかに昨今、結婚・妊娠・出産関連のテレビ番組や雑誌を見れば、かならずと言ってよいほど「イクメン」の特集が組まれています。でも、ここに大きな落とし穴があるんです。

――お、おとしあな?

岡野:だって、そういうメディアに登場するイクメンというのは、有名若手俳優や有名モデル、さらには若手会社経営者、外資系金融のビジネスマンなど、比較的金銭的にも余裕があり、なおかつ「顔やスタイルの良い男性」が取り上げられるじゃないですか。これによって、イクメンに対する妻たちの憧れが過剰なまでに大きくなって、「なんでウチのダンナはイクメンじゃないの!? 育児や家事を手伝ってくれないの!?」という不満を、妻たちが抱くことになるのが問題なんです。

――すごく言えてるかも……。

岡野:しかし残念ながら、このイクメン神話には、理想と現実の大きなギャップが存在します。現実の部分を申しますと、「イクメン」の言葉を生んだ“育児休業給付制度”を2011年に利用した男性は、全国で4067人だけ。この年生まれた赤ちゃんは約107万人なので、1000人に4人ほどしか利用していない計算になるんですよ。いまだ根強く残っている「仕事を休めば、これまで築き上げてきたキャリアの評価がマイナスになる」といった企業の風潮が完全に払拭されないかぎり、そう簡単にイクメンが激増するとは考えづらい、ということですね。

――では、そんなイクメン幻想を抱きがちな妻たちは、具体的にどうすればよいのですか?

岡野:仮に、「ピンクのゾウを想像しないでください」と言われたら、アナタはおそらく、かえって頭の中でピンク色のゾウをイメージしようとするハズ。同様に「『理想の夫=イクメン』を頭の中から捨てなさい」とアドバイスしたところで、そうしようと思えば思うほど、アナタは理想の夫やイクメンについて考えてしまうでしょう。だから「どうしたら理想の妻や母親になれるのか?」を日々考える訓練をしてみてください。すると、不思議なもので、今まで散々アナタを悩ましてきた「理想の夫」や「イクメン」の情報が入ってこなくなる。なぜなら人間の脳というのは、記憶量に限界があるため、「自分の興味がある情報だけを集める」習性があるからなんです。

――これはすぐにでもできそう。かつ、けっこうな効果を望めそうですね?

岡野:あと、思いきって夫と正反対のタイプの男性と出かけてみてはいかがでしょう? そうすれば当然のこと、行動や発言や対応など、なにもかもが夫と違うことに気づきますよね? そして、気づくことによって「この人よりはウチのダンナのほうがいいかも」「ウチのダンナ、子どもの父親としてはまだまだだけど、夫としては悪くないかも」と、自分の夫のほうがよく見えてくるものなんです。

――逆に自分のダンナの欠点が、より浮き彫りになるケースもなくはなさそうですが……(笑)?

岡野:そうなっちゃったら真剣に離婚を考えるべきかも? とりあえず私のところへ相談に来てください(笑)。

――ありがとうございます! もし、よろしければ、女子SPA!読者が、もっとも気になっているに違いない、産後の「セックスレス」の対処法について、さわりだけでも教えてもらえません?

岡野:取り急ぎ、クローゼットの整理から始めてみてください。アナタは妊娠中や出産前後に着ていた服を、「楽だから」「まだ体型が戻っていないから」という理由で、出産後も着続けてはいませんか? そういう自覚があるなら、今すぐにそれらを断捨離しちゃいましょう。そして、クローゼットを一般的な女性が着るようなファッションのラインナップに少しずつ戻していくのです。大切なのは、夫にアナタの“女”の部分を感じさせることですから。 <取材・文/山田ゴメス>

【岡野あつこ】
夫婦問題研究家。結婚後、専業主婦になるものの、夫の度重なる浮気が発覚。女性として自立の努力を重ね36歳で慰謝料ゼロで離婚。そういった実体験に基づきながら夫婦問題を解決に導くライフアップカウンセラーのパイオニア。特に離婚問題においては22年間で25,000件以上の相談を手がけ、どうしたら幸せになれるか親身にアドバイス。的確で歯切れのよいコメントは、テレビ番組・ラジオ・講演などでも、多くの人の共感を得ている。
岡野あつこ公式サイト:http://www.azco.co.jp/ 実践 離婚カウンセラー養成講座:http://rikon.ne.jp/ 離婚相談救急隊:http://www.rikon.biz/

【山田ゴメス】
山田ゴメス1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。また『解決!ナイナイアンサー』のクセ者相談員の一人でもある。日刊SPA!ではブログ「50にして未だ不惑に到らず!」(http://nikkan-spa.jp/gomesu)も配信中。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社)も好評発売中!

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