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だめんずを育ててはフラれを繰り返し“ブリーダー”と呼ばれる女32才

 付き合った男性が運が良くなったり出世する女性を“あげまん”と俗に言いますが、その彼氏は格が上がった後も同じ女性の元にいるのでしょうか?“あげまん”女性自身は幸せなのでしょうか?  9月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の調査(※)で、18~34歳の独身男女のうち<交際相手なし>が男性69%、女性59%と、過去最高を記録しています。  いまや普通になった<彼・彼女がいない>独身は、どんな人で、なぜいないのか、その恋愛歴や結婚観は? といったことを取材してみました。

ブリーダーと呼ばれる女

ブリーダー

写真はイメージです

「ダメ男が何人も自分から巣立っていきましたよ~」  商社に勤める未央さん(仮名・32歳)は自他共に認める井上真央似の美人です。明るめにそめた髪をざっくりと巻き、すらりと伸びた華奢な足にタイトなパンツがとてもよく似合っています。 「社会人になりたての頃に、売れないバンドマンと付き合って同棲をしていたんです。同い年なんですけど、当然私が生活費を全部出してました。かなり困った人で会社の先輩数人に誘われて飲んでいたら、突然現れて『俺の彼女を勝手に酔わせないでください』って連れてかれました。飲みながら仕事の話をしていたので、その場にいた先輩はみんなドン引き。翌日、数名の先輩から『あの彼氏は君をダメにするからすぐ別れた方がいい』と神妙なテンションでメールがきましたよ」  未央さんはケラケラ笑いながらそう言うと、注文したアイスミルクティーを飲みます。 「でも、その人のバンドはその後めちゃくちゃ売れたんですよ。たぶんこの店にいる人みんな知ってると思いますよ!!」  聞けばたしかに誰もが知っている有名バンドです。 「でも、売れてから喧嘩も絶えなくなって、挙句に彼の浮気が発覚して別れました。まあ、もったいなかったなとは思うけどしょうがないです。私も売れるために彼の売り込みにつきあったり、練習場所を探したりいろいろしたんですけどね~」

洋服センスも仕事もアドバイス

 未央さんはその後、別の男と交際を始めます。 「同じ会社の同期と付き合いました。25歳の時ですね。同期飲みをしていていい感じになって、そのままなりゆきで。で、彼の洋服のセンスがイケてなかったので、私が洋服を買ったり、いろいろアドバイスをしていくなかで彼はだんだんお洒落になっていきました。あと、仕事の事も彼は異動してきたばかりで、私のほうが詳しかったので教えているうちに彼はどんどん仕事を覚えて出世していったんです」  未央さんは巻いた髪をくるくると指に絡ませながら楽しそうに話す。 「で、出世したとたんに海外勤務を希望して上海に行っちゃいました。『ついてくる?』って言われたんですけど、迷っているうちに彼は上海支社の女の子とできてしまい、彼女が妊娠。あっという間に結婚しました。今では上海支社で役職もついています。たぶん相当お金をもらってるはずです。私、彼にお洋服買ってあげたり、残業して仕事の資料一緒に作ったりしてたんですよ~!」  彼女のその気質を知ってか、友人からは「トップブリーダー」とからかわれるといいます。 「そのあと、27歳でつきあった彼氏もどこに出しても恥ずかしくない営業マンにしました。でも、みんな結果が出ると別の女にもってかれるんですよね。ずるくないですか!?」
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育てた男を手放したくないけれども……
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