玉木宏の幅広い演技にドキッ。元ヤクザの主夫、“王子”からサイコ殺人鬼まで
俳優の玉木宏(40)が、10月スタートの連続ドラマ『極主夫道』(日本テレビ系)で主演を務めることが発表されました。原作は、おおのこうすけの同名人気コミックです。
玉木が演じるのは、裏社会で数々の伝説を残し「不死身の龍(たつ)」と呼ばれた元極道で、今は結婚してカタギの世界で平和に暮らしている専業主夫。サングラスにダークスーツ、そして柴犬がプリントされたエプロンを着け、染み付いた極道精神で主夫業をこなしながら世の中を斬りまくるというコミカルな役どころです。
玉木の出世作といえば、2001年公開の映画『ウォーターボーイズ』。廃部寸前の男子水泳部がひょんなことからシンクロナイズドスイミングを始め、学園祭で披露するまでの様子を描いた青春作品です。
演じたのは元バスケ部員の佐藤。お調子者という設定で、最初はアフロヘアだったものの、シンクロ練習中に壊れたカセットデッキの火花で髪が燃えてしまい、坊主になったというエピソードの持ち主です。鼻の横の大きなホクロも特徴的で、これで海パン一丁だったわけですから今では考えられません。
このとき、デビューから約3年が経過。これを機に、次々と大きな作品に出演していくようになります。
その1つが、06年にフジテレビ系で放送されたドラマ『のだめカンタービレ』。イケメン指揮者の千秋先輩役は、彼の作品の中でも一番のハマり役だったと答える人は多いのではないでしょうか。
飛行機恐怖のため国外へ行くことができず、日本の音大でくすぶっている才能豊かな音楽家、千秋。その容姿と超の付く自信家のため“王子”として孤高の存在になっていましたが、のだめ(上野樹里)らと出会い徐々に変わっていきます。
周囲が強烈キャラばかりのためツッコミとしての立ち回りが多く、俺様気質で時にコミカル。これがハマり、人気をけん引する要因に。しかし当たり役すぎたがゆえに、最近までこんな悩みを持ち続けていました。
<(いまだに)『千秋先輩だ』と言われるのは、嬉しい反面『もういいのではないかな』と思う部分もあるんです。ありがたいことなのですが、逆に言えば、10年以上経つのに、まだ自分は、あのときを超えられていないのかと思ってしまうんですよね。>(18年1月12日配信『THE PAGE』より)
イメージからの脱却――。まさに“千秋先輩バブル”中だった09年、初の悪役に挑戦しています。
手塚治虫原作のサスペンスアクション映画『MW-ムウ-』。過去の事件にかかわった人物たちへの復讐を目的とする殺人鬼役で、「ずっと悪役をやりたかった」という玉木には絶好のチャンスでした。
『のだめ―』が放送される前から出演の打診を受けていたようですが、サディスティックで無機質というこれまでと180度違う顔を見せたことにより、役の幅はさらに広がっていきます。
翌10年にはフジテレビ系ドラマ『ギルティ 悪魔と契約した女』で、生きる意味を失った落ちぶれ刑事役を熱演。長髪で無精髭、千秋先輩と真逆のワイルドな外見にノックアウトされたという女性も少なくないでしょう。
あの麗しかった青年も、もう40歳。今やイケメン俳優の枠をこえて様々な役を演じています。俳優・玉木宏の“変化”っぷりを改めて知るために、過去の役を振り返ってみましょう。
『ウォーターボーイズ』“アフロ頭のお調子者”で頭角を現す
『のだめカンタービレ』の“俺様指揮者”で大ブレイク
無機質な殺人鬼・無精髭のワイルドな刑事役
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