「タダ働き」も珍しくない読モたち。撮影のたびに赤字なフトコロ事情とは?
ライターの高木沙織です。
読モになって初めての撮影はガッチガチでプロのカメラマン泣かせだった私。奇跡の一枚すらも撮れないようなそんな撮影にしてしまった立場でこんなことを考えるのは図々しいかもしれないけれど……“謝礼”、気になります。
(そういえば、読モになる前に謝礼の話って聞いていなかったな。金額とか受け取り方法とかも知らない……、聞くべきだった? いや、新人読モが「謝礼いくらですか?」は聞けないでしょう)
だけど、ないわけはない! だって、噂で聞いたことあるもん。金額までは知らないけれど。そんなことを考えながらいつ謝礼の話しがでるのかとソワソワした様子でロケバスのなか帰りの身支度を整えているとあるものを目にします。
そう、束になった茶封筒。
「これだ!」って。そのギラついた視線に気付いたのか気付かなかったのかは定かではないけれど、担当のライターさん……
「高木さん、これ今回の謝礼ね。ここに受け取りのサインもらえるかな」そう言って茶封筒を手渡してきます。
「ありがとうございます。」と、それを両手で受け取り、冷静を装いながらバッグのなかへ。内心は(いくら入ってるんだろう?)だったけれど。
それからロケバスを降り、駅に向かう道中もまだ中身は確認しません。もしかしたら、これから撮影に向かう読モとすれ違うかもしれないし……ね。嫌でしょう、ニヤニヤしながら謝礼金額をチェックしている姿を目撃されたら。
そんなわけでようやく封筒の中を見たのは電車に乗ったあと。それも、撮影場所から1時間半ほど離れた自宅の最寄り駅近くで。
バッグのなかをゴソゴソとあさるようにしてひっそりと封筒オープン……。
「あ、3,000円だ」
20代後半、某ファッション誌の読モ(読者モデル)をしていた私。あ、今「雑誌に載るのだから、そこそこの謝礼をもらえるんでしょ?」と思いました? 私もね、最初はそう思っていました。憧れの雑誌に出られてさらにはお金までもらえて、読モって最高!って。
そんな期待に胸を膨らませて受け取った初めての謝礼はというと…?