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どうしても30歳までに結婚したかった女性。スピード婚から破局にいたるまで

 人生の計画を立てることは重要かもしれない。だが、何をするにしても人はひとりではない。特に恋愛・結婚は相手のあること。ひとりであせっても結局はうまくいかないことが多いのではないだろうか。  今回は、どうしても30歳までに結婚したかった女性に、その結婚が破綻するまでの話を聞いた。
結婚式、教会、チャペルウェディング

写真はイメージです(以下同じ)

30歳までに結婚したいのに28歳で彼氏にフラれた

「もともと30歳までには結婚したかったんです。だから28歳で2年つきあった彼にフラれたときは、頭の中が真っ白になりました。フラれて悲しいというより、『結婚できなくなったことをどうしてくれるんだ』という気持ちのほうが強くて」  アキホさん(32歳)は、早口で少し恥ずかしそうに言った。彼女の人生プランでは、大学を卒業、希望の会社に就職、スキルを磨いて20代のうちに結婚、30代前半でふたりの子を産むというもの。就職まではうまくいっていた。結婚を視野に入れられる人と社内恋愛をしていたことも予定通りだった。ところがその彼に、いきなりフラれたのだ。 「私があまりに結婚に前のめりになったので、彼は息苦しかったみたいです。2年つきあっていれば前のめりになってもいいと思うけど、同い年の彼にはまだ結婚は早いという思いがあった。でも私には伝えることができなかったって。  そんなとき彼が私も知っている社内の若い子と関係をもってしまった。彼女から挑戦状みたいなメールが来て発覚したんです。そのメールを彼に見せたら、彼は泣いて土下座。目の前で彼女に電話をかけさせて別れてもらいました。なんとか許そうとがんばったけど、私も我慢できなくて。結局、別れました」

あと1年半しかない。そればかり考えていた

 その話は社内でも噂になり、彼はいづらくなったのか転勤願いを出して故郷近くへと去って行った。  彼女の結婚プランはあえなく頓挫(とんざ)したのだが、それでも20代のうちの結婚に固執した。 「恋愛なんて時間のかかることをしているからいけない。結婚したいなら結婚用の相手を探せばいいのだから、結婚相談所に申し込んだほうが早いよと先輩に言われたんです。それもそうだなと思って結婚相談所やパーティ形式の婚活などを本格的に始めました。あと1年半しかない。そればかり考えていましたね」 砂時計 学生時代からつきあっていたカップルはどんどん結婚していく。社内で見つけた友人もいれば趣味を通じて結婚していく友人も。1人取り残される不安が彼女を苛んだ。 「どうしてですかね、結婚しないと一人前の大人ではない。そういう思いに取り憑かれていました。私、3人姉妹の末っ子なんですが、姉ふたりは26歳で結婚しているんですよ。従姉妹も25歳、せいぜい27歳までには結婚してる。今どきの価値観でいえばけっこう早いですよね」  結婚年齢をどう意識するかは周りの環境にも左右されるものなのだろう。晩婚ばかりが周りにいたら、まだまだ早いと思いがちだ。

結婚相談所で決めたものの

 結婚に当たってのアキホさんの条件は、それほど厳しいものではなかったと言う。 「とりあえず健康で自分の仕事をそれなりに気に入っていて、楽観的で波長が合う人。結婚相談所ではもっと詳細に条件をつけたほうがいいと言われたけど、そんなになかったんですよ。精神的に自立している人というのは大前提でしたけど」  そこで紹介されたのが3歳年上の男性。一部上場企業に勤めているひとり暮らしで、彼の条件は「夫婦で話し合って、居心地のいい家庭を作りたい」だった。もちろん女性が仕事をしていくことを当然だと思っていた。  早速会ってみると、「本当にごくごく常識的な人」だった。結婚して子どもができたら、家事も育児も一緒にやっていきたいと彼は言った。 婚活「家事や育児を“手伝う”という発想ではなく、自分事としてとらえているのがうれしかった。話しやすい人でしたしね、3回ほど会って結婚を決めました。恋愛感情などいらないと思った。彼と家庭を築いていく図式が思い描けたんです」  29歳になってすぐ、彼女は結婚式を挙げた。レストランを借りた会費制の式で、みんなが見ている前で婚姻届を書いた。 「お世話になっている人たちが喜んでくれたのがうれしかったですね。あの日が過去最高に心躍る日だったと思う」  とっておきのワンピースに身を包み、キラキラした笑顔を振りまいている写真をアキホさんは見せてくれた。 「そう、この日が頂点でしたね……」
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