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「膣に塗るクリームで生理痛が改善」!?トンデモな噂を皮膚科医が斬る

“潤い”は、女性をとりこにするワードのひとつです。それはデリケートゾーンも同じようで、「膣も乾燥するから保湿ケアをしよう」という情報がSNSを中心に広まっています。
潤い

写真はイメージです(以下同じ)

 さらには、「不足した女性ホルモンを膣の粘膜から補填する」というクリームやオイルまでもが、一部の女性に支持されている様子。「デリケートゾーンをケアすることで生理痛や尿漏れが改善される」などという話題もあり、何かと皮膚から物質を吸収する「経皮吸収」が注目されていますが、本当にそのようなことがあり得るのでしょうか?  そこで、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生に、膣に塗るクリームや経皮吸収の真偽について伺いました。 【前回記事】⇒ネットで噂「乳首をピンクにする海外製クリーム」の危険性|皮膚科医に聞く

女性ホルモンを補填するクリームはありえる?

 SNSで話題となっている「経皮吸収」は、皮膚に触れた物質が、毛穴や汗腺、細胞内や細胞の間を通って吸収されるメカニズムのことです。膣や結膜などの粘膜は皮膚よりも吸収率が高く、坐薬を肛門から入れるのも、直腸の粘膜の経皮吸収により成分が早く吸収されるからだそうです。  ですがそもそもネットなどで販売されている“女性ホルモンを補填するクリーム”に、女性ホルモンは含まれているものなのでしょうか。 女性ホルモン「日本の薬機法では濃度の上限が厳しいと思いますが、女性ホルモン含有のオイルなどは存在します。全身へ作用して薬効を発揮するかどうかは臨床試験をしていないので微妙でしょう。海外製品は、医療レベルの高濃度品が出回っているかもしれません。」(コメントは慶田朋子先生、以下同じ)  とはいえ、女性ホルモンを補填するクリームについては「体内で女性ホルモンが生成されている若い方が補填しても、今以上にきれいになるということはありません」。自身の卵巣で女性ホルモンを作れている閉経期前は、常に体がホルモンバランスを保っているため、閉経後のホルモン補充療法で期待できるような美容効果はありません。

余分なケアや洗浄のしすぎで、膣が臭くなることも

 それどころか、「女性ホルモンを人工的に加えるようなことをしてしまうと、本来のバランスが崩れて、女性ホルモンが生成されなくなるなど正常に機能しなくなる恐れがあります」とのこと。 「基本的に、若く健康なうちは膣に何かを塗らなければならないということはありません。温水シャワー便座のビデの機能も、基本的にはやめてほしいです」と慶田先生。膣の中は常に酸性に保たれているのですが、クリームを塗ったり、水で洗ったりする行為を繰り返すうちに、常在菌バランスが崩れて悪玉菌が増え、臭くなってしまうこともあるのだそうです。
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女性ホルモンを補うことがあるケースとは
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