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私を「ブス」と罵り続けた母に、今さら謝罪され…親子関係に悩む全ての人へ

 児童虐待による痛ましい事件の報道が後を絶ちません。身体的虐待やネグレクト(育児放棄)に比べ、さらに事件が表面化しにくい虐待に“心理的虐待”があります。  精神科・美容外科の元看護師でもある作家・コラムニストのyuzukaさんも“言葉の虐待”をする母親のもとで育った一人。2018年には著書『大丈夫、君は可愛いから。君は絶対、幸せになれるから』(KADOKAWA)が刊行されました。
作家、コラムニストのyuzukaさん

作家、コラムニストのyuzukaさん

 かつて「女子SPA!」で恋愛相談の連載を持っていた彼女ですが、今回は改めて“自分自身”をテーマに綴ってくれました(以下、yuzukaさん寄稿)。

29歳。もう若くはない私

「あなたの話をしてください」と言われると、私は大抵困って、クビを傾げてしまう。  それはあまりにも多すぎるストーリーに困惑して、自らの人生をどの角度から、どうやって説明すればいいのか、分からなくなってしまうからだ。  その証拠に、「あなたのことを書いてください」と言われたこの原稿の締め切りはとうの昔に過ぎていて、過ぎているのに納得できず、書いては消して、諦めて、書いては消して、実のところこうして書き始めるのは、実に3度目だ。  私は現在、29歳である。  端的に説明すれば、元風俗嬢で、元看護師。現在はコラムやエッセイを書きながら、作家として…と言ってしまえば聞こえは良いが、実際にはほとんど何もせず、好きな時に好きなものを書いて、ただ死ぬのを待つように、沖縄で暮らしている。  29歳。老いぼれとは言わないが、どの業界でも「最年少」だけが売りだった私にとってその年齢は確かに、もう若くはない。

「おとな」になれなかった

yuzuka

当然のように「おとな」になれると思っていた

 年齢を重ねていくごとに、地位や凜とした姿勢や、それにともなう自信が身につくのだと思っていた。勝手に強くなって、勝手に冷静になって。  当然のように私たちが見てきた「おとな」になれるのだと思っていた。でも、なれなかった。  私の心の中はずっと止まったままで、幼くて甘えたでずるいまま。外見が衰えていっても、老いていっても、世間の期待とはうらはらに、私の中身は変わらなかった。  年相応の身なりや、年相応の受け答えを勉強して、やらされた。やらされているうちにそれが板について、周囲から見れば、私はなんとなく「おとな」に見えたかもしれない。  だけど成熟を重ねたハリボテの体の中にいる私は確かにまだ幼い子供で、誰かが「大丈夫?」って抱き上げてくれるのを待っているのだ。  どうしてだろう。 「あなたのことを書いてください」と言われたとき、何を書けば良いのか分からなくなった自分自身に、問いかける。  何が今のあなたを作ったの? ずるくて、汚くて、幼いあなたは、どこから来たの?
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今の私を作ったのは「母親」
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