「繊細さん=HSP」の性生活って?「相手との精神的なつながりが重要」
雑誌やテレビで特集が組まれ、関連書籍はベストセラーに。芸能人のカミングアウトでも話題をさらい、「私も当てはまる」という人が続出している「HSP」。繊細すぎるゆえに悩みを抱えやすい“繊細さん”の愛し愛される関係とは?
HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で「非常に感受性が強く敏感な気質」の人を指す。日本では“繊細さん”とも呼ばれ、近ごろメディアにも取り上げられることでHSPを自認する人が続出。SNSなどで人間関係や日常生活の悩みが語られている。
前回の記事ではHSP当事者の恋愛について話を聞いたが、そんなHSPの特性は、性行為にも影響するのだろうか。アーロン氏は、左のような傾向があると分析する。
【前回記事】⇒「繊細さん=HSP」当事者が語る恋愛事情。依存関係になりやすい?
<HSPの性的傾向>
・性行為に、神秘とパワーを感じる
・性行為の後、いつもの状態に戻るのが難しい
・あからさまな性的サインには興奮しない
・興奮していても乱暴にまたは激しく触られると性器に痛むところがある
・圧倒されたり、刺激がオーバーして、性行為を中断することがある
・性行為の最中に集中できなかったり、邪魔されたりすると気分が萎える
・性行為しているときや、しようとしているときに、微妙な音やにおい、目に入る特定の何か(環境やその相手)に妨げられやすい
・性行為は毎回同じでよく、別に変化を楽しんでいるわけではない
(エレイン・N・アーロン著『ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき』より作成)
前回記事で登場してもらったHSP当事者それぞれに性生活について聞くと、こんな回答が返ってきた。
「一日外に出て外部の刺激を受けすぎるとオーバーフローしちゃって気持ちを高められないんです。あと、行為そのものよりも相手と心がつながることに重きを置いていて、性行為は『好きだ』というパッションが大事だと思っています」(古賀智子さん/仮名/36歳)
「相手の女性が本当に気持ちよくなっているかを気にしすぎて、自分がイケないことがありますし、女性が自分から胸を触らせてくるのも引いちゃいますね。手や口でしてもらいたいと思っても、申し訳ないので断ってしまうことも……。昔、風俗に行ったこともありましたが、風俗嬢は仕事でやりたくもないことをやっていると思うと気持ちが入らなくて、合わなかったです」(高橋眞二さん/仮名/32歳)
「どれだけ疲れていても旦那の誘いは断れず、求められるがまま作業的に応じてしまいます。自分でもしたいと思う日もあるんですが、それを伝えると『どんなプレイをしてくれるんだろう』と変に期待させてしまうことが気がかりで言い出せません」(結婚生活3年目の木村真由さん/仮名/33歳)
当然ながら人によって傾向には差があり、内容によっては「当てはまらない」という回答もあった。
性行為は精神面重視
当事者たちの声は…
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