全盲の子猫の“母親代わり”となった大型犬・ビアンカ。種を越えた絆に感動
【○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.36】
豊かな自然の中で1匹の猫が無邪気に戯れる写真は、見る人の心を掴むもの。
両手を広げ、無邪気に遊ぶゆとくんは、なちさん(@ash_bt_nachi)の愛猫。ゆとくんはチワワやシェパードなどのワンちゃんやキジトラのレティちゃんと共に、賑やかな日常を満喫しています。
ゆとくんは、なちさんの友人が保護した子。目がぐちゃぐちゃの状態だったため、猫の飼育経験があったなちさんが治療をしながら里親を探すことになりました。
「保護直後は週に3回ほど通院し、数時間置きに数種類の目薬をさし、目を洗浄。鼻詰まりがひどくて自らご飯を食べられなかったので、食事回数を増やし、強制給餌をしていました」
仕事と看病の両立は、想像以上に大変。睡眠時間も削られましたが、元気になってほしいという一心で、できるかぎりのサポートを行いました。
しかし、子猫の頃に患った猫ウイルス性鼻気管炎が悪化し、ゆとくんは全盲に。見えないため室内の状況を把握することが難しく、誰もいないと不安がって“呼び鳴き”をするようになりました。
そんな心細さに寄り添ってくれたのが、ゴールデンレトリバーのビアンカちゃん。ゆとくんにとってビアンカちゃんは、母親代わり。なちさんやビアンカちゃんの足音を聞いて後追いしながら、徐々に室内を把握していきました。
「ゆとはビアンカを信頼していました。遊ぶときも眠るときも一緒。常にくっついていたがって、ビアンカと散歩に行こうとしたら寂しそうに鳴くようになったので、試しにゆとも連れていったら予想以上に楽しんでくれ、以来、お散歩が好きになりました」
原っぱで思いっきり走ったり、風に吹かれる葉っぱを追いかけたりと、ゆとくんは自然と触れ合いながら自分の世界を広げていったのです。
徐々にたくましくなったゆとくんには、弟分もできました。それが、シェパードのリヒトくん。
お迎えしたとき、生後6か月のリヒトくんは体重が20kgほどありましたが「なんだお前は」と言っているかのように近づき、初めから兄貴風を吹かせていたそう。
「リヒトには猫に優しくと教えてきたので穏やかな態度で接してくれていましたが、ゆとはビアンカと遊ぶときとは違い、あたりが強かったです(笑)」
遊びながら鼻に噛みついたり、力加減に怒ったりするその姿はまるで、猫との遊びを教育しているかのよう。
「でも、リヒトが私に怒られたときにはそばにいき、舐めてあげています。まだ幼く、消極的だったリヒトに、ゆとが『集合写真のときには動かないで待つんだぞ』と隣で教えていたことも。本当に良いお兄ちゃんです」
なお、2020年4月にビアンカちゃんが逝去してから、リヒトくんはますます、自分がゆとくんを守らねばと奮闘中。ゆとくんは、なちさんだけでなく、犬たちからの愛情もたっぷりと受けています。
見えない不安に寄り添ってくれた同居犬
自分よりも大きなシェパードを弟分にして
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