モッフモフの“毛だらけ養命酒”って?攻めすぎグッズのワケを養命酒に聞いた
寒くなるとCMや広告でよく目にする「薬用養命酒」。飲んだことはなくとも、昔からある赤いパッケージには見覚えがありますよね。滋養強壮に効くということもあり、年配の方が愛飲しているイメージの養命酒ですが、HPや公式のSNSを見るとそんなイメージとはかけ離れたテンションの高さに目を見張ります。
たとえば過去に実施された「冬はつらいよキャンペーン」では、賞品として「養命酒腹巻」と「けっこう(血行)毛だらけ養命酒抱き枕」を展開するなど、攻めの姿勢をみせています。血行毛だらけ……。
あれ、養命酒って前からこんなテンションだっけ!? ということで、養命酒製造株式会社・マーケティング部の山本翔子さんにお話を聞いてみました。
※記事内で紹介しているキャンペーンはすべて過去のものです。すでに終了していますのでご注意ください。
――けっこう毛だらけ養命酒抱き枕以外にも、『ゴルゴ13』(リイド社)とコラボした養命酒アタッシュケースなど、攻めたキャンペーンが多いですが、目的はどこにあるのでしょうか。
山本さん(以下、山本)「養命酒のブランドイメージを変えていくことと、養命酒としての挑戦を狙い実施しています」
――養命酒としての挑戦……ですか?
山本「はい(笑)。今までの養命酒のイメージと、どこまでギャップを感じてもらえるかに挑戦しています。養命酒は発祥から400年以上の歴史があるとされる飲み物ですが、一方で古い・自分には関係ないモノというイメージをもっている方も多いですよね。これらのイメージから脱却するために、SNSでインパクトのあるキャンペーンを展開しているんです。ちょっとかたい養命酒のイメージを変えて、今まで飲んだことのない方に手に取っていただくきっかけになればと考えています」


―『死亡遊戯』をもじった「未病遊戯」や、「けっこう(血行)毛だらけ抱き枕」など、養命酒ってこんなノリだっけというギャップを感じずにはいられません。狙い通りですね。
山本「ありがとうございます。面白いだけでキャンペーンを終わらせず、養命酒としてのメッセージを伝えることも大切にしています。冬はつらいよキャンペーンでは、冬の冷えを防ぐというメッセージを伝えるために腹巻を作り、温かい眠りをお届けしたいというところでモフモフの抱き枕にたどりつきました。また、長年にわたって愛され続けているという共通点から、映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』(松竹)とコラボしています」
――たしかに、温かいイメージは伝わってくるかも。
山本「モフモフ具合はかなりこだわって作っています。他のキャンペーンの賞品だった、ケビン(毛だらけ養命酒のビンくん)もモフモフだったのですが、ケビンはあまりにもモフモフで、試作段階でモフモフが落ちることが判明したので、専用のコロコロもつけています。
楽しさにプラスしてきちんと養命酒であることも担保するようにしているので、腹巻も抱き枕も養命酒のラベルがそのまま再現されています。用法・用量などの一語一句まで記載されているので、ぜひ確認してみてくださいね」
――本当だ! よく見るとデザインが養命酒そのまま! 遊び心を出しつつも、養命酒のツボは外さないようにしているんですね。
山本「ギャップを演出したり、面白いキャンペーンができるのも養命酒の今までの歴史があってのことなので、これまでの養命酒のイメージや培(つちか)ってきたものは大事にしていきたいと思っています」
どこまでギャップを感じてもらえるかに挑戦中


グッズのモフモフが落ちるので、専用のコロコロをつけた
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