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菅野美穂「ウチカレ」絶妙な古さのワケ。”恋愛の女王”の脚本に期待すること

 1月より放映されているドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系、通称「ウチカレ」)。菅野美穂さん演じるかつては売れっ子だった恋愛小説家の母と、浜辺美波さん演じるオタクで奥手な大学生の娘の「トモダチ親娘」が繰り広げるラブコメディという触れこみで、ドラマ開始前から多くの話題を集めました。
(画像:日本テレビ「ウチの娘は、彼氏が出来ない」公式サイトより)

(画像:日本テレビ「ウチの娘は、彼氏が出来ない」公式サイトより)

 期待度の高さの通り、初回平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)こそ10.3%をマーク。しかし、2話~先週放送の6話はずっと8%台と低迷気味で、内容も賛否両論のようです。  なかでも、作中で頻繁に使われる“固有名詞”が良くも悪くも注目を集めているのだとか。

時代を切り取る“固有名詞”のチョイスが微妙?

 賛否両論の“否”の中でも多いのは、「古い」「時代錯誤」という意見。デートで鼻毛が見えて幻滅するという(のちに勘違いと判明しますが)古典的なエピソードもあれば、誰もいない学校に忍び込んで校庭ではしゃぐなどという、既視感のあるシーンも。  極めつけは、登場する流行りのバンド名が“サイレントナイフ”というネーミング。これが「絶妙なダサさ」と視聴者をザワつかせました。確かに「古い」という意見も頷けます。
小説『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(文春文庫)

小説『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(文春文庫)

 一方で、時代を切り取った固有名詞の多さもこの作品の特徴です。『チェンソーマン』『ファイアパンチ』といった、実際の週刊少年ジャンプ、少年ジャンプ+の漫画作品名を取り上げたり、『プラダ』や『グッチ』などのブランド名も頻繁にセリフに登場します。  ドラマや小説などのフィクションの世界に固有名詞が登場すると、同じ世界・時代を生きていると受け手は共感し、より作品の中に入ることができます。多少置いてけぼりにされる人がいたとしても、マニアックであればあるほどリアルさが増し、作品の世界観に芯を与えます。  話題の映画『花束みたいな恋をした』でも、お笑い芸人『天竺鼠』やゲーム『パズドラ』などの単語が登場し、観客の心をグッと引き寄せる効果を与えていました。ただ、使い方を間違ってしまうと、一気に古臭さを与えてしまう劇薬でもあるのです。

視聴者から「米津玄師がなぜ非オタの象徴?」とツッコミ

 例えば、第2話で浜辺さん演じるオタク女子が、隠れオタクの男性に「(カラオケで)なんで米津玄師歌うの? ジャパリパーク歌えばいいじゃん」と言い放ったセリフはSNSでも話題になりました。知らない人が見れば、米津玄師=流行りに敏感な若者に人気のシンガーという印象で何の違和感もなさそうですが、ネット民からは「米津玄師がなぜ非オタの象徴なのか」「米津玄師はこっち側」と総ツッコミが入ったのです。  米津玄師さんは、そもそも“ハチ”名義のボカロP(「合成音声ソフト」のボーカロイドを使用し創作活動を行うクリエイター)としてネット上で人気を博していたアーティスト。 『3月のライオン』『僕のヒーローアカデミア』といったアニメ作品に主題歌を提供した過去もあることから、むしろオタクとの親和性が高いアーティストです。見る人が見れば「浅い」と感じてしまうのは当然の事でしょう。さらに『ようこそジャパリパークへ』(アニメ『けものフレンズ』の主題歌)が流行ったのは2017年。若干の古さを感じてしまう視聴者もいたようです。
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脚本は「ロンバケ」で有名な北川悦吏子
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