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コロナで困窮する夜職シングルマザーたち。「性風俗は不健全」と排除する国に怒り

 大阪のデリヘル事業者が国を訴えた裁判が注目を集めています。コロナの「持続化給付金」や「家賃支援給付金」の対象から性風俗事業者を除外したのは違憲だとして、国に未払いの給付金や慰謝料など計約450万円の賠償を求めているこの裁判。このデリヘル事業者には違法性がないのにも関わらず、なぜ国は除外したのでしょうか。

「性風俗業は本質的に不健全」

コロナで困窮する夜職シングルマザーたち。「本質的不健全」と排除する国に怒り

写真はイメージです。

 4月15日に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論で、被告の国側は「性風俗業は本質的に不健全。支給の対象外としたことは合理的な区別だ」として反論。現在も裁判が続いています。  どこの町の駅前にはキャバクラや性風俗店が存在するほど、“性を簡単に商品化”する日本社会。それなのに、性風俗事業者を社会から排除する“性のダブルスタンダード”に首をかしげる人も少なくないのでは?  そんななか、埼玉県西川口エリアを活動拠点にする「ハピママメーカープロジェクト」は夜の世界(水商売、キャバクラ、性風俗などの仕事)で働くシングルマザーを主対象にフードパントリー(無料食材)を提供しています。この団体を率いる石川菜摘さんは自身もナイトワーカー当事者でした。今回は、石川さんに夜職(※)シングルマザーの実態から団体の活動まで話を伺いました。 (※編集部注)夜食とはキャバクラ(朝キャバ、昼キャバ含む)やガールズバー、デリヘル、ソープなどを指します。

子供だけでなく親も支援が必要

――2019年末から、パートナーと一緒に「ハピママメーカープロジェクト」の活動を始められたきっかけは、何だったのでしょうか?
ハピママメーカープロジェクトを運営する石川菜摘さん

ハピママメーカープロジェクトを運営する石川菜摘さん

石川菜摘さん(以下、石川)「私の家庭は所謂、機能不全家庭だったかと。『なんで子供がこんな辛い思いをしなきゃいけないんだろう』といつも思っていました。同じような生き辛さを抱える子供たちを支えたいと、養護施設や埼玉県・川口にある子ども食堂でボランティアをしました。そういった活動を続けていくうちに、子供だけではなく、保護者のほうこそ支援が必要なことに気がついたんです。  暴力をふるう親から子供は引き離したほうがよいと思いますが、そもそも、親もひとりの人間。きっと私の親もほかに頼れる人がいなくてしんどい思いをしていたんだな、と。辛いと思った時に誰かに話せる場所、子供から離れたいときに少し離れることができる場所があれば、虐待も減るかもしれない。そういった個人的な思いがあり、子ども食堂の経験を活かして、シングルマザーやシングルファーザーを支援する組織を作りたかったんです」
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国立大学入学後、東京での生活苦で夜職へ
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