Fashion

どんなスニーカーをはけばオシャレに見える?靴下込みの足元の提案

わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。

スニーカーがシャネルきっかけでモードへと昇華

 単なる運動靴としてではなく、スニーカーをおしゃれ靴として履くようになったのはいつごろからでしょうか。  ハイブランドでは、2014年春夏のシャネルのコレクションのファーストルックで、カーラ・デルヴィーニュがピンクのスエットパンツ(のようなもの)にスニーカーを合わせて登場したのが強く印象に残っています。
 シャネルのファーストルックでスニーカーが取り上げられるということは、いわば「スニーカーはモードである」とお墨付きをいただいたようなもの。この瞬間、それまではスポーツウエア、あるいはストリートウエアの愛好者の間だけで通用する「俺たちのおしゃれアイテム」であったスニーカーが、一気にモードへと昇華しました。

ハイブランドはスニーカーを非凡で高価なものへ

 ハイブランドはおしゃれヒエラルキーのトップの存在です。そこからセレクトショップ、デパートのファッションフロア、イトーヨーカドーやイオンの服売り場、そして最後はロードサイドの量販店へというように、その影響は広がります。  ここまでくると、お年寄りや小さい子供までもが、おしゃれとしてスニーカーを履くようになります。スニーカーは現在、このヒエラルキーの最底辺までいきわたったおしゃれアイテムとなりました。
アイテム22「スニーカー」

おしゃれ靴として履くようになったスニーカー
(※画像:WEARより)

 例えば、うちの近所の小学校へ通う小学生はレギンスにニューバランスを履いています。また、先日、湘南エリアを走る江ノ電に乗ったときには、白髪のご婦人がジーンズにコンバースを履いていらっしゃるのを目撃しました。  このように流行が隅々にまでいきわたると起こるのは、特別それがおしゃれに見えない、という現象です。今ではスニーカーはごくありふれたものであり、よほど何か工夫をしなければ、自分やそれを見る人の心を動かすほどの存在ではなくなりました。  それがわかっているハイブランドのデザインチームは、このありふれた運動靴に、ゴールドの金具をつけたり、スタッズをつけたり、素材を変えてみたり、ソールを凝った構造にしてみたりすることにより、平凡なスニーカーを非凡なものへとアップグレートし、日本円で10万円以上もするような価格で販売しています。

少しだけおしゃれに見せたい時、どんなスニーカーを履けばいい?

 確かにハイブランドの高価なスニーカーには、存在感と迫力があります。まだ外国からの観光客が多かったころ、海辺の近くの駅の階段を上っていると、目の前にこの大迫力のスニーカーを履いている外国からの観光客の足をよく見かけました。そのたびに、その圧倒的な存在感に驚いたものです。  ハイブランドのスニーカーは素晴らしいです。しかし、だからといって私の日常に、それは必要ありません。スニーカーを履こうと思うのは、安全で楽に歩いて移動したいときです。  近所に買い物へ行くときに履くだけだったら、おしゃれにこだわるよりも歩きやすさを優先します。けれども、電車に乗って映画を見に行くときぐらいからは、少しだけおしゃれに見せたい気持ちが生まれます。そんなときはどんなスニーカーを履いたらいいでしょうか。
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スニーカーと靴下の結びつきを強める方法とは?
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