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ダブル不倫。その夫や妻4人全員が同じ職場で気まずい泥沼に…

 とある大企業。同世代の既婚カップルが二組。夫と、もう一組の夫婦の妻が不倫をしている。不倫2年目にして、それぞれの配偶者にバレてしまう。そこから二組の夫婦は泥沼状態となった。
仮面夫婦

写真はイメージです(以下同じ)

 だが大人であるがゆえに、誰もが賢いというかずるいというか。とにかく「この4人以外に知られることがないように」しながら解決しようとしたのだが……。

夫が不倫しているのは、妻と同じ部署の女性

「まさか夫が不倫をするなんて。しかも、まさか私と同じ部署の同期だなんて。知ったときは、“まさか”の連続でした。あの日を境に私の日常は激変しました」  そう言うのはエリさん(42歳)だ。結婚して10年、8歳になるひとり娘がいる。2歳年上の夫とは職場恋愛だった。最初から共働き、家事も育児も一緒にやろうと決めていた。 「とにかく優しくていい人なんです。仕事もできるし、何より上からの信頼は厚いし、下からも慕(した)われている。  私は夫ほど社交的な人間ではありませんでしたが、夫と一緒になってからは友だちが急に増えました。夫の学生時代や、職場での友人とは私もすっかり親しくなった。コロナ禍前はしょっちゅうみんなで一緒に遊びに行ったり、子どもも連れてキャンプをやったりしていました」  特に夫とケンカをした記憶もない。エリさんも夫も大学時代からひとり暮らしをしていたので、それぞれの流儀で家事をおこなう。自分のやり方と違うからといって文句を言ったりしない。それだけは約束した。 「妊娠してから、私はつわりがひどかったんです。おもしろいことに職場では気持ち悪くなったりしないのに、帰宅すると横になるしかないような時期がありました。夫は家事をすべてやってくれたし、私が食べられるものを試行錯誤しながら見つけてくれた。この人と一緒にいれば何も怖くないといつも思っていました」  そんな「心から安心していられる場所」だった家庭が、夫の不倫によって地獄の様相を呈(てい)したのは3年前のことだ。

外泊の“言い訳”は不自然だった

「夫とはスケジュールを共有していたので、だいたい相手がどこにいるのか、何時頃帰宅するのかわかっていました。その日は私が早めに帰れた日。娘は当時まだ保育園に通っていたので、娘をピックアップして帰宅して夕食を作り、ふたりで食べました。  ところがそのころ帰ってくるはずの夫が帰ってこない。娘を寝かしても帰宅しない。連絡もつかないんです。心配でしたね。深夜2時まで待ちましたが、そのうちうとうとしてしまった。  ハッと気づいたのは朝5時。でも夫はいない。警察に届けたほうがいいんだろうかと思っていたら、夫から連絡がありました。学生時代の友人にばったり会って飲んでいたら酔い潰れてしまった、このまま出社する、と」  だがその“言い訳”は不自然だった。夫はもともとそれほど酒が強くないので、自分の適量をよくわかっている。過去、酔い潰れたことなど一度もないのだ。酔い潰れるほど飲む理由も見当たらなかった。
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素直に白状した夫だったが…
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