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自殺未遂、年金3万円…どん底人生から80代でやっと見つけた“生きる幸せ”

 赤い椿の柄が目を引く、ちょっとレトロながま口バッグ。作ったのは現在84歳のおじいちゃん。『あちこちガタが来てるけど心は元気!80代で見つけた生きる幸せ』(KADOKAWA)の主人公です。  G3sewing(じーさんソーイング)は、84歳の父(じーさん=G3)、80歳の母(ばーさん=B3)、50歳の三女(=kiki)の家族3人で構成されたソーイングチーム。名前からわかるとおり、中心人物は84歳のG3です。

年金3万円、でも生きがいを見つけた

G3sewing

家族3人で構成されたソーイングチーム「G3sewing」

 現役の頃のG3は電気工事士として働いていました。腕はいいけれど頑固で短気、仕事が続かないこともあり、家族は苦労したそうです。やがて年を重ねたG3は病気にかかり、入退院を繰り返します。鬱病を併発し、自殺未遂をしたことも。しかも年金は月に3万円ほど。暗く寂しい末路になりそうなところを救ったのは、一台のミシンでした。

忘れていた熱意を思い出し、気力が爆発

 2019年、kikiさんはG3に壊れたミシンを託します。ミシンの修理をきっかけにG3の職人魂が復活すればいい、そんな望みをかけたのです。Kikiさんの思惑は大成功。G3はミシンの魅力にハマり、聖書カバーを一気に18枚も縫い上げました。  高齢になった親が何かに没頭してくれると、子としてはうれしいし、気持ち的にも楽になります。お世話をする手間も減り、こちらのペースが保てますから。とはいえ物作りには材料が必要。G3に芽生えた「もっと作りたい」熱にこたえるために、材料を買いそろえなくてはなりません。それも間に合わなくなると、G3は家の中の使っていない布をリメイク。ついに家族会議で、「新型コロナウイルスの特別定額給付金で新品の生地をどさっと買う」という結論が出されました。
 ひとりあたり10万円の給付金を、家族全員がG3の材料費にと差し出したのです。これって、なかなかできることではありませんよね。家族経営のG3sewing(じーさんソーイング)ですが、最初から円満だったのではないといいます。仲が良いのはここ2~3年で、以前は真逆だったのだとか。でも一台のミシンからG3の熱意がよみがえり、G3の思いにこたえたいと家族が奮闘しはじめたのです。
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看板商品が誕生!「アメリカンドリームみたいや」
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