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“大阪のオバチャン”はアメリカでもめちゃパワフル!現地ツアーガイドが語る

アメリカの旅行会社で現地ツアーのガイド歴10年のメイリンです。コロナ禍ではほぼゼロでしたが、それまでは年間1000人、延べ1万5000人を超える客を案内してきました。 そうなると中には摩訶不思議な方々もいて……。今回はそんな中からアメリカでも傍若無人……じゃなくて縦横無尽に駆け回る「大阪のオバチャン」たちの姿をお伝えしましょう。

到着ロビーでの「大阪のオバチャン」の見分け方

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※写真はイメージです

私たち、現地ツアーガイドの仕事は、ツアー客のみなさんを空港の到着ロビーでお出迎えするところから始まります。税関を出たところの柵の向こうで、旅行会社の「旗」やお客様の名前が書かれたボードを持って待っている面々が私たちです(他に出張ビジネスパーソンのお出迎えをする現地採用社員などもいますが)。 同じような時間帯に東京(羽田)と大阪(関空)からの到着便が到着するときにはシッチャカメッチャカ……なんてことはじつはありません。関空からの団体を一発で見分ける方法があるのです! それ、何かおわかりになりますか? ヒントは「色」です。 正解、おわかりになりましたか? スーツケースや靴の色が「鮮やか」なら関西(大阪)方面からのツアー客。原色やショッキングピンク、水色のスーツケースに、金色のパンプスといういでたちの方々が多めです。逆に関東方面などからのお客さんは、黒や灰色、紺色のスーツケースと靴といったように、シックな色合いのコーディネートの方々がほとんど。 あっ、それと関西からのお客様はジャケットなどでも「花柄」や「ヒョウ柄」が多いですね~。

ツアーバスに乗り込むまで「大阪のオバチャン」とは話すべからず

さて、到着ロビーで日本からの添乗員さんに先導されたツアー客のみなさんをお出迎えしたのち、次に向かうのは「ツアーバス」。夕方到着の便であればホテルに直行しますが、朝方の便の場合、近場の見どころを半日ツアーで回ることがほとんどです。 アメリカ到着後は基本的にフリータイムというツアーなら話は別ですが、添乗員さん同行のツアーの場合、その後の数日、朝から晩まで一人の現地ツアーガイドが同じグループの世話をすることになります。いい関係を築くためには第一印象が大切なので、ここでなごやかな雰囲気でおしゃべりするのが基本です。 たとえば日本から到着したみなさんは空港ビルから出た途端、「思ったより暑いね~」「案外寒いわ」と天気や気候にふれることが多いので、それに乗って「昨日までは曇り空でしたけど、今後数日は晴天の予報です。晴れ男・晴れ女のみなさんがいい天気を運んできてくれたんですかね」などとなごやかな会話をくりひろげるように心がけます。ところが……。 「大阪のオバチャン」のツアーの場合、直接会話は最小限度。伝えたいことがある場合は添乗員さんに伝えそしてお客さまへの伝言リレーをお願いします。それは直接おしゃべりをし始めると、“大変な事こと”になってしまうからです。
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バスの中で始まる怒涛の攻め
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