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50代女性×30代男性の“自称夫婦”…? 超高級リゾートを楽しむ「訳ありカップル」とは

イタリア在住ライターのゆきニヴェスです。じつは私、普段のお仕事はイタリア某所にある超高級ヴィラ(隠れ家リゾート)の受付係をしています。

「訳ありカップル」が訪れる「隠れ家」的なリゾート

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※写真はイメージです

街の喧騒を外れた深い森の中。収容人数わずか20人。それなのにデッキチェアが並びバーカウンターもある屋外プールと、セラピストが常駐する室内スパまである。そんな「限られた客」のための宿泊施設なので、経営者をはじめ、医者や弁護士、建築家といったいわゆる「士業」にたずさわる富裕層がヨーロッパ中から集います。 もちろん朝から晩まで極めて優雅で気品あふれるふるまいばかり。 ……と思われるかもしれませんが、リッチだろうがなんだろうが「男と女」。場所は、おじいさんまで道行く美女に「ベッラ、ベッラ(かわいいね、かわいいね)。コーヒーでもどうだい?」などとナンパに余念がない「アモーレ(愛)の国」イタリア。しかも世間の目が届かない「隠れ家」的なリゾートともなるとやっぱり「訳ありカップル」も訪れるわけです。

「現金払い」にこだわる「訳あり客」

今回紹介する客から電話がかかってきたのは、ある初夏の金曜午後。 「あの~。今晩から二泊、日曜日の朝まで泊まれますかね?」 電話の向こうから聞こえてきたのは東欧訛りの英語。話しているのは若い男性です。 私の働く隠れ家リゾートも事前予約のほうが料金割引となるのですが、「金額は気にしない」という層はどこにでもいるものです。 「ええっと。はい、1室だけ空いております」 「それはダブルベッドの部屋ですか? ツインベッドの部屋ですか?」 「ダブルベッドです」 「ああ。良かった~」 心底ほっとしたような声。どうやらダブルベッドの部屋が空いているリゾートやホテルを必死で探して、あちこちに電話していた様子。 ダブルベッドでいっしょに寝ることにこだわるということは……つきあい始めのラブラブのカップル? それとも新婚さん? 受付係というものはまるで探偵のように、客の言葉の端々から様々な想像を働かせるものです。 「あっ、支払いですがクレジットカードではなく現金でだいじょうぶですか?」 「はい。だいじょうぶです」 ハハン、なるほど~。これでピンときました。超高級リゾートに泊まる客というのは普通ゴールドカードどころかプラチナカード、はたまた「利用限度額無制限」とも言われるブラックカードをひらひらとこれ見よがしに見せたがるもの。 それなのに支払いの「証拠」が残らない「現金払い」にこだわるのは……「訳ありカップル」確定です! ○○興業とか△△物産といった企業名で領収書を出してくれる「おもてなしの国」ニッポンのラブホテルとはわけが違い、ここではリゾート名がそのまま取引明細に記載されます。 「あともう一つ。今から出発するので到着が深夜になるんですけど……だいじょうぶですか?」
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自称「夫婦」は意外なカップル
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