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ストレスためてない?秋冬のメンタル不調は感染リスク増!

最近、ストレスはたまっていませんか?人間関係や仕事量の多さ、家事との両立など働く上でのストレスは多く、そのストレスがメンタルの不調をまねく場合もあります。
ストレス

※画像はイメージです(以下同)

「メンタルの不調」と聞くと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、「疲れがたまっているかも」という状況からいつのまにかメンタルの不調で休職・退職をするというケースも少なくないようです。 そこで今回は産業看護師・心理カウンセラーとして企業の健康管理を支援する一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会代表理事の振本恵子さんに取材。働く女性のメンタル不調とセルフケアについて話を聞いてみました。

メンタル不調で悩む人が増加

――メンタルの不調で、悩む人は増えているのでしょうか? 振本さん(以下、振本)「職場でメンタル不調を訴える人は増えています。企業の健康支援をする中で生活習慣や脳梗塞などフィジカルな相談は1割程度である一方、メンタル不調に関する相談は9割にのぼります。 このメンタル不調の原因は主に『仕事量が多い』『裁量がない』『職場の人間関係がうまくいかない』の3つに分けられます。職場の人間関係に悩む方は多く、特に女性の場合は人間関係が原因でメンタル不調になるというケースがとても多いです」 職場 女性 ミーティング 人間関係

メンタル不調の症状3つの段階って?

――メンタル不調になると、どのような症状がでるのでしょうか? 振本「メンタル不調には3つの段階があり、それぞれ症状が変化します。まず第一段階として胃痛や食欲不振、不眠、下痢、頭痛などの『身体症状』が出ます。そして第二段階で『行動の変化』があらわれます。これはストレスに対する反応としてたばこやお酒などの嗜好品をとる量が増加し、遅刻・欠勤、身だしなみの乱れが現れます。 さらに行動の変化として顕著なのが仕事での凡ミスです。ストレス反応で脳が疲弊していると、もともとできていたことができなくなります。できていたものができなくなった時は注意が必要です」 ――段階を踏んで症状が出るんですね。 振本「はい。これらの段階を経て最後に現れるのが、不安・イライラ・怒り・悲しみ・無気力・集中力低下などの『精神症状』です。特に良くないのは憂鬱感、抑うつ感、眠れないといった症状で、このような症状が2週間以上続く場合は病院で受診してくださいとお伝えしています。精神症状は最後の段階で体に出るものなので、この前の段階で不調に気づいて相談・ケアすることが大事です」 不眠 ストレス 鬱――忙しいと自分のメンタル不調に気付くのはなかなか難しいです。 振本「そうですよね。特に女性の場合、育児や家族のことを優先して自分のことはつい後回しにしているという方が多いようです。そのため自分の不調に気づくのが遅くなる傾向にあります。体調管理で大事なことは自分で自分を大事にすることだと意識して、『いつもと違うな』という違和感に気付くようにしてください」

ストレスが多いと免疫もダウン。感染症リスクだけでなく新型コロナ後遺症のリスクも

忙しいとついつい後回しになりがちな自分のケア。深刻な症状が出る前に、自分のメンタル不調に気付いて対策することが大事です。 感染症が気になるこの頃のメンタル不調は、思わぬ危険もあります。南カリフォルニア大学ジェロントロジー学部のエリック・クロパックの研究によれば、ストレスと免疫の老化の加速は関連しており、ストレスを多く受けている人は、免疫系が弱くなるとのことです。(※1) 加えて、ハーバード大学T.H. Chan公衆衛生大学院の研究グループは、新型コロナウイルス感染前に抑うつ・不安症状などのメンタルヘルスの不調などがあった患者は、不調がなかった患者に比べて後遺症に伴う日常生活障害のリスクが高くなったと発表しています。(※2) マスク タオル ミネラルウォーター

メンタル不調を改善するセルフケア方法は?

――メンタル不調を改善するために、どのようなセルフケアを行えばよいでしょうか? 振本「まずは日々がんばる自分を自分でいたわって大事にしてあげてください。バスタイムなど一人の時間にリラックスすることが大切です。38度~40度くらいのぬるま湯に10分以上つかることで、体を休める副交感神経が高まり、リラックスできます」 入浴 お風呂「また、十分な休養も必要です。ブルーライトは脳に刺激を与えるので寝る2時間前にはスマホやパソコンをシャットダウンしてゆっくり眠りにつくルーティンを作ってください」 ――ついついベッドでスマホを見てしまうのですが、夜はゆっくり体を休めることが大事ですね。 振本「はい。そして十分な休養と同じくらい食事も大事です。精神を安定させるためにはセロトニンという脳内物質が必要です。セロトニンは必須アミノ酸から作られていて、納豆・豆腐などの大豆製品やチーズ・バター・ヨーグルトなどの乳製品に多く含まれています。これらの食品をバランス良くとってください。 ここで重要なのは毎日継続してとることです。そういう意味でヨーグルトは手軽に必須アミノ酸が摂取できる食材なのでおすすめです。最近はR-1乳酸菌など免疫機能を活性化するような作用が確認されているものや様々な機能成分のついたヨーグルトが出ているので、いろいろ試してみてはいかがでしょうか」 ヨーグルト――毎日続けることが大事ですね。 振本「他にも1日10分のウォーキングなど、軽い運動や日光に当たることでセロトニンは増えます。朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びる習慣も作ってくださいね。『自分の体は自分でいたわってあげる』を意識してセルフケアをしてあげてください」 ――なるほど。心とカラダ、両方の健康を守る日々の習慣が大切なんですね。 この冬、新型コロナやインフルエンザの感染対策として、免疫力を落とさないためにも、メンタル不調に気をつけたいものです。休養と食事と運動。手軽にできることから取り入れてみてはいかがでしょうか。 (※1)Social stressors associated with age-related T lymphocyte percentages in older US adults: Evidence from the US Health and Retirement Study (Proceedings of the National Academy of Sciences 2022年6月13日) (※2)Associations of Depression, Anxiety, Worry, Perceived Stress, and Loneliness Prior to Infection With Risk of Post-COVID-19 Conditions(JAMA Psychiatry 2022年9月7日) 【振本恵子】 一般社団法人ヘルスケアマネジメント協会代表理事。看護師、産業看護師、看護教員、心理カウンセラーなどを経て、2012年に健康教育コンサルタントとして独立。2016年、当協会代表理事に就任。 <文/瀧戸詠未>
瀧戸詠未
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。Twitter:@YlujuzJvzsLUwkB
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