自宅での不倫現場を妻に見られた夫のヒドい言い分。あきれた浮気論とは
会社の若い女性社員と自宅で関係を持っているところを妻のユミコさんに見られた経験のあるショウタさん(46歳)。11年前のことだ。
現在、長女が13歳、長男が11歳になった。ユミコさんは葛藤(かっとう)を続け、自分の気持ちに蓋をして生活を続けてきた。だが、今年の夏休み明けに長女が「友だちの両親が離婚した」と言ったのを機に、封印してきた過去が目の前に再現されたという。
夫のショウタさんは、あのときのこと、そしてその後のユミコさんとの関係をどう思っているのだろう。筆者が夫妻両方を知っているとはいえ、ショウタさんはなかなか話してくれなかった。だが、どうしても気持ちを聞きたいと懇願し、ようやく口を開いてくれた。
【前編】⇒自宅での不倫現場を妻に見られた夫のヒドい言い分。あきれた浮気論とは
「あの日のことは、本当によく覚えていないんですよ。けっこうたくさんの人が来ていて、僕も楽しくていつもより飲んでしまったから。気づいたら、女性が僕の上に乗っていた。いや、その前からいちゃいちゃしていたのかもしれません。妻に見られていることもまったくわからなかった」
ショウタさんは恥じ入るようにそう言った。自宅で若い部下といちゃいちゃすることじたいがどうなのかと思われるが、彼はそれも「酒の上でのことで、彼女の誘惑があったとはいえ、善悪の判断力を失っていた」と苦しい言い訳に終始した。
その彼女は「仕事ができる優秀な人材」だったにもかかわらず、年明けに辞表を提出して故郷に帰ったそうだ。専務の不適切な関係から、優秀な人材が失われたのは確かなようだ。
「ユミコには本当に申し訳ないことをしたと思っています。だから謝り倒した。子どももいるし、僕は子どもとは離れたくない。どうしても離婚するなら子どもは置いていってほしいと言ったかもしれない。彼女もよく考えたはずです。僕はユミコを愛していました」
愛しているのに浮気はする。それが本音なのかもしれないが。
「その後しばらくはギクシャクしましたが、徐々に以前と同じような生活に戻っていったと記憶しています。僕も仕事が忙しかったけど、なるべく早く帰って家事や育児も積極的にやった。まあ、人が来るとか僕が忙しくてどうにもならないときは、家事を代行してくれる人を頼んだりもしていましたから、ユミコは家事育児に忙殺されることはなかったと思う」
子どもを見てくれる人がいるときは、夫婦でデートをしたりもしたとショウタさんは言う。それが彼の贖罪(しょくざい)の表れでもあった。妻の気持ちもだんだん元に戻っていったはずだと彼は自信ありげに言った。
自宅不倫の夜をよく覚えていない
妻の気持ちもだんだん元に戻っていったはず

1
2