『大病院占拠』だけじゃない!攻めまくってる“日テレ”注目ドラマ3選
攻めてます、日本テレビの冬ドラマ3作品。
筆者は『SmartFLASH』(光文社)にてドラマ批評コラム連載を担当しており、年間100本程度の記事を寄稿しています。そんな筆者から見て日テレが今クールのプライム帯に放送しているドラマが、どれも原作のないオリジナル作品であり、それだけでなくチャレンジングな物語でかなり好感が持てるのです。
そこで今回は今クールの日テレドラマチームがいかに意欲的か、解説していきます。
まずはざっくりとその3作品の概要を説明していきましょう。
安藤サクラ主演、芸人・バカリズム脚本のシュールなあるあるネタ満載のタイムリープもの。個人的に今クールのドラマでダントツ1位のおもしろさだと思っています。
安藤演じる主人公は地元の市役所で働く33歳・独身女性。不慮の交通事故で亡くなってしまうものの、もう一度同じ人間に生まれ変わって“人生2週目”を生きていくというストーリー。
タイムリープという壮大な設定を駆使し、地元あるあるという局地的なネタに全力を注ぐバカリズムのセンスが炸裂したヒューマンコメディドラマです。余談ですが、後述する『リバーサルオーケストラ』も今作と同じく埼玉の田舎町が舞台なので、3作中2作品が埼玉推しというのも攻めてるポイントと言えるでしょう。
門脇麦主演でポンコツオーケストラの再生を描く上質な音楽エンターテインメントドラマ。
幼少期より数々のコンクールで優勝し、若くして名門オーケストラとの共演も果たすギフテッドだったものの、10年前に突如表舞台から去り、今は超地味な市役所職員として静かに暮らしていた元・天才ヴァイオリニストが主人公。
主人公は内気な優等生タイプでキャラが少々薄いように感じますが、オーケストラの“味の濃い”団員たちの見応え抜群の掛け合いを引き立てるために、あえて薄味にしているように思えます。明石家さんまのような自ら豪快に点を取るストライカータイプの番組MCではなく、タモリのように周囲を引き立ててクセになる世界観を作り込むタイプの番組MCといった感じでしょうか。
『ブラッシュアップライフ』(1月8日スタート/日曜夜10:30~)

『リバーサルオーケストラ』(1月11日スタート/水曜夜10:00~)
