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障がい児のママたちから教祖さま扱いのイケおじ、怪しい正体にア然!霊感商法に霊視も「息子さんとあなたは前世が恋人」

―連載「沼の話を聞いてみた」― 医療的ケア児の支援施設ー人工呼吸器の管理やたんの吸引といった、医療上のケアが日常的に必要な子どもたちと、その保護者……主に母親が利用する施設である。必然的に、大きな負担とさまざまな想いを抱えた家族が集まる場となる。 ある時、そこへスピリチュアルな導きを得意とするイケおじ療法士が入ってきて、施設全体が沼の温床に……!?
イケおじスピ療法士202402

写真はイメージです(以下、同)

今回沼の話をしてくれたのは、40代の早川春奈さん(仮名)。現場となっている医療的ケア児の支援施設は仕事がきっかけで関わるようになったという。後に関連施設に春奈さんの子どももお世話になったことから、スタッフと親交が深まり、内輪のさまざまなことを相談しあう仲になっていった。

ケア児ママたちの教祖

「施設長の女性がスピリチュアル療法士にハマっていて、ほぼ言いなりなんです。施設の運営にまで不穏な動きや支障が出るようになったことで共同経営者が困り果て、私にも相談してくるようになりました」 春奈さんの言う「スピリチュアル療法士」は、表向きは一般的な理学療法士だ。清潔感漂う、グレイヘアの中年男性。爽やかなスポーツマンといった雰囲気で、いわゆる「イケおじ」と呼んでも違和感なさそうだ。 イケおじスピ療法士202402春奈さんも、その療法士にお世話になったひとりである。春奈さんの子どもが小学校でケガをしたことから施設長に紹介され、リハビリサロンへ通うようになった。 「リハビリ自体は、ごく一般的なものでした。おかげでウチの子も無事回復して、いまでは支障なく元気に日常生活を送っています。しかし、後から知ったんですよね。施設を利用するお母さんたちのあいだで、その療法士が教祖さまみたいになっていることを」

霊視を得意とする療法士

それを知ったきっかけは、施設長に育児の悩みをこぼしたことからだった。 「あの療法士の先生にぜひ相談してみて!」 「もう連絡した?」 「本当にいいアドバイスをくれるのよ」 「相談して、損はないから」 施設長が、何度も何度も勧めてくる。彼女の話では、療法士は霊視も得意としている。熱心な勧めによって、施設のお母さんたちの多くが育児の相談に通っているのだと。
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子育てに悩む母親を、さらに惑わせる手口
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、題名に「沼の話」と入れて、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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