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松本穂香が知った「唯一無二のホラー映画」気づけば自分も“弱者”として追い詰められる…

 数々の映画やドラマに出演している女優の松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんがデンマーク発ホラー映画『胸騒ぎ』について語ります。
銀幕ロンリーガール/松本穂香

松本穂香さん

甘すぎる見立てから予想以上に吹き飛ぶ

胸騒ぎ

映画『胸騒ぎ』より(以下同)

 今回、私がご紹介させていただく映画は『胸騒ぎ』です。情報が出てからずっと観たいと思っていた映画なので、ウキウキとした気分で観させていただきました。  観終えて自然と出た言葉は…… 「わ、きっつ」  自分の甘すぎる見立てから予想以上に吹き飛んだ場所まで連れていかれる映画でした。全然胸騒ぎなんて程度じゃない! 今回はいつもより素直な感想になってしまいそうなのですが、あえてそのままをお伝えさせていただきます……。

諦めと悲しみが自然と押し寄せてくる

胸騒ぎ 映画から“ご縁”というものの大切さを学ぶことは多いのですが、絶対に遠ざけなければならない“縁”もあるのだなとこの映画を観て強烈に感じさせられました。  その強烈さに、言いようのない悔しさが募りながらも、嫌でも胸のうちや頭の中をかき乱される作品でした。「パワー」という言葉は私にとって常にポジティブなものだったはずなのに、その力の使い方に自分の中の信じたいすべてが捻り潰されたよう。  ただの傍観者として観ているうちに、気づけば自分も弱者として逃げられないところまで追い詰められ、諦めと悲しみが自然と押し寄せてくるという抗えない感覚。まるですべてをコントロールされているようでした。
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よくあるホラー映画だと思って見始めたら…
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