しかしなぜ、この事実が式の当日までわからなかったのでしょうか。
「Bが直接会って挨拶をしたのは私の両親だけでしたが、招待状を送っているのでBの名前は叔母も含めた親族全員が把握していたはずです」
A子さんがのちに聞いた話によると、なんとBさんと叔母は、以前、婚活サイトを通じて知り合い、交際をしていたそう。
Bさんはフリーランスで仕事をしていて、叔母には仕事上のビジネスネームを名乗っていたようなのです。
「Bの本名を知らないまま交際していたから、招待状でBの名前を見ても気づかなかったようなのです。ところが式の当日、叔母は顔を見て『まさか……?』と思っていたところ、新郎の友人がスピーチで『彼は××という名前で仕事をしている売れっ子で……』と褒めたことで、身バレしちゃったんですね」

叔母さんはBさんと交際していた頃、結婚を意識するようになっていきました。ところが叔母さんの気持ちと反比例して、だんだんBさんからの連絡が途絶えていきます。
叔母さんは、Bさんの気持ちを確かめてみたところ、「もう君のことは好きじゃない。やっぱり年上の女性は荷が重い」と言われてしまいました。
叔母さんは大きなショックを受けたものの、前を向かなければと、すぐにBさんと別れたそうですが……。
「傷心が癒えないまま姪の結婚式に出席したら、その姪の相手というのがまさかの自分の元カレというわけです。びっくりしないわけがありませんよね……」
叔母さんがBさんに別れを告げられたタイミングと、A子さんがBさんと交際をスタートさせたタイミングもぴったり一致していたのだとか。まさかの「叔母から姪への乗り換え」だったのです。