ビッグダディ元妻・美奈子さんは「毒親育ち」の典型【後編】

⇒【前編】同じ「毒親育ち」から見ると明らかに……

“まだビッグダディが好き”は危ない兆候



ビッグダディの流儀

元夫の告白本『ビッグダディの流儀』(主婦と生活社、2013年4月)

 父親から壮絶なDVを受ける10代の美奈子さんは「私はいらない子だったのかな」と、父親に殴られながらそんな事を考えていたという。普通であれば、被害者である子供が自分を責める必要はない。しかし、加害者を責めずに自分を責めてしまうのが「毒親育ち」の特徴でもあるのだ。

「美奈子さんのお父さんが孤独死したとき、『父親が死んだのは自分のせいじゃないか。お父さんを殺してしまったのはあたしなんじゃないか』と考えるシーンがありますが、美奈子さんの自分を責めてしまう癖は毒親によってつけられたものだと思います。

 ただ、元夫がDV男だったというのも毒父からの連鎖を感じますね。そんなヤバイ男と2度も離婚もしながら5人の子供をつくったのは“若かったから”という言い訳が通じない、ひどい話だと思います。お腹に宿してしまった命を優先させたのでしょうが、そうした父母の様子は子供たちの脳裏に焼き付けられ、トラウマになっちゃうこともあるのですから。でも、星音くん(長男)の表情の変化に気づいてDV夫とすっぱり別れたことによって、美奈子さんの毒親化の進行は防げたのではないでしょうか」

 しかし、本の中で夜の夫婦生活まで赤裸々に吐露し、今もなお「清志さんが好き」とビッグダディへの思いを綴る美奈子さんに関して警鐘を鳴らす松本さん。松本さん自身も、多感な時期に母親の再婚相手(バツ5の猛者)と同居した経験がある。しかも、母親と再婚相手のセックスをうっかり目撃してしまったのだとか……! 女の顔になった母親への複雑な思いは、経験者でないとわからない感情かも知れない。

「母親ではなく、女の立場で見ると人間としての本能だから理解はできるけど、子供の立場から見ると嫌悪感しかないですよね。母の恋人は、自分の母親の関心を奪うライバルでしかないんです」

美奈子さんの努力を感じる



フライデー5/10・17号

美奈子さんは『フライデー』5/10・17号でセミヌードを披露した

 ビッグダディの子供たちにも、毒親育ちの片鱗が垣間見える描写が『ハダカの美奈子』にあるという。豊田時代、美奈子さんが夜中に子供をあやしていたところ、ビッグダディの長女が「お母さんってこんなことをしてくれるんだね」と感心したシーンだ。美奈子さんは「あ、この子たちの母親のイメージは歪んだままなのかもしれない」と危惧し、「あたしができるかぎりいろんなことを教えてあげなきゃって」と、強く思う。美奈子さんは美奈子さんなりに、「母親」であろうと模索しているのかもしれない。たとえ、毒親育ちであっても――。

「親から愛をもらえなくても、我が子からはいっぱいもらえる。そこをありがとうと思えるか、当たり前だと思ってしまうかが、毒親化の分かれ目だと思います。良くも悪くも、彼女の細かいことを気にしないおおらかさは、子供がしっかりすることに繋がる。自分の親から受けた“悪いバトン”を渡さないようにしている努力は、要所要所に感じます」

 ビッグダディと離婚して6人のシングルマザーとなった美奈子さんが、いかに“良いバトン”を子供たちに受け継いでいくか――。今シーズンのベストセラー間違いなしの『ハダカの美奈子』は“毒親”という観点から読んでも興味深い本なのである。

 そして、巷のビッグダディ・ウォッチャーたちにとっては、ビッグダディの初代・妻の佳美さんの手記が待たれるところ。美奈子さんに“毒母扱い”された佳美さんの言い分も、ぜひ読んでみたい! <TEXT/ならこ>




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