今なら炎上確実な平成の大人気ドラマ。鈴木保奈美が演じた、男たちのエゴに振り回された末路とは?
唐沢寿明さんと鈴木保奈美さんの共演で話題を集めている1月期ドラマ『プライベートバンカー』(テレビ朝日系)。
本作は、資産管理を行うスペシャリストである「プライベートバンカー」を唐沢さんが演じるマネーサスペンス。鈴木さんが演じるのは主人公(唐沢さん)に弟子入りするだんご屋の社長です。
唐沢さんと鈴木さんという演技巧者の共演で骨太な作品になっていますが、往年のドラマファンであれば、ある名作が頭をよぎったはず。
そう、1992年に放送された『愛という名のもとに』(フジテレビ系)です。
実は唐沢さんと鈴木さんの地上波ドラマでの共演は、『愛という名のもとに』以来、30年以上ぶりなのです。
鈴木さん、唐沢さんが共演し、平均視聴率20%超え、最終回視聴率30%超えという記録を叩き出した大ヒットドラマ『愛という名のもとに』。大学時代のボート部の仲間7人が社会人になって再会するところから物語が始まる群像劇でした。
そこで、ここからは鈴木さんが演じた貴子、唐沢さんが演じた健吾、そして江口洋介さんが演じた時男の三角関係の恋模様を振り返っていきましょう。
結論から言うと、主人公・貴子は健気でなんの非もなかったにもかかわらず、この2人の男の身勝手なエゴにさんざん振り回された挙句、最終的にはどちらとも結ばれずに独り身でエンディングを迎えたのです。
大学時代の貴子は健吾からも時男からも惚れられていたボート部のヒロイン的存在でした。
大学卒業後、高校教師となっていた貴子と、父の背中を追い代議士になるため秘書をしていた健吾は交際していました。しかし、健吾は貴子にプロポーズしておきながら、代議士になるためには政略結婚しなければいけないと父に説き伏せられてしまいます。
健吾は貴子を含めた仲間たちの前で「俺は、政治家になる夢を捨てられない」と宣言。これはすなわち貴子がフラれたことを意味しています。健吾の決断を聞き、無言で目を閉じる貴子……同情せずにはいられない切ないシーンでした。