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「45歳頃は死んでやる!みたいな感じだった」芸歴53年目・杉田かおるが明かす“心が健康になったきっかけ”

 俳優の杉田かおるさん(60歳)が、日本各地で起きた村八分事件を元に実在する“村の掟”の数々をリアルに描いたスリラー映画『嗤う蟲』に出演しました。自治会長の妻であり、村に移住して来た若夫婦の世話を焼く田久保よしこ役を圧倒的な存在感で魅せてくれます。 杉田かおるさん 杉田さんは、1972年に子役デビューの芸歴53年目。2024年末に60歳を迎え、ますます映画やドラマにと活躍中です。その活力の背景には、芸能界の大先輩方や母親の教え、40代で健康志向へ切り替えたライフスタイルにあると言います。作品の話とともにお話をうかがいました。

村の掟を守る“自治会長の妻”を演じて

映画「嗤う蟲」

Ⓒ2024映画「嗤う蟲」製作委員会

――今回の『嗤う蟲』、出演が決まったときはいかがでしたか? 杉田かおる(以下、杉田):起承転結のストーリーがとてもわかりやすくて、主人公の夫婦がどんどん変化していくところと、村の人たちとの人間関係などが深く描かれていて、とても面白い物語だなと思いました。笑えるところもあり、“面白い怖さ”がピッタリな表現かなと思いました。 ――公式の説明によると、<日本各地で起きた村八分事件をもとに、実際に存在する“村の掟”の数々をリアルに描き、現代日本の闇に隠されているムラ社会の実態を暴く>という内容ですね。 杉田:ありそうでない、なさそうである、ちょっとファンタジーっぽいところもあるんです。とても社会派だと思うのですが、ヘンにリアリティを追求している感じでもなく、ジャンルレスという言葉もピッタリ。とても不思議な感覚になる映画だと思いました。 ――そして杉田さんは村の住人・田久保よしこ役を演じられました。 杉田:村の掟を一番守っている自治会長の奥さん役でした。その立場を踏まえた上で、町内会でもお節介で、かなりの世話焼きなんです。思い込みも激しく、自分が絶対に正しいと思ったことをやればやるほど、どんどんズレていってしまう。なのでお節介がどんどん怖くなっていきますよね。よしこさんは、あることが起きて有頂天になるのですが、その人間の浅はかさが上手く出ていたかなと思います(笑)。

お節介焼きが抜けなくて……

杉田かおる――田舎に限らず、どこかにいそうなキャラクターですよね。 杉田:自分の中にも彼女みたいなところはあるんですよね。それを探りながら役作りをしたのですが、撮影が終わった後にすごいお節介焼きになってしまったんです。撮影が終わって3か月くらい経っているのに「具合悪いと言っていたけれどあの人大丈夫かしら?」などと近所の人のことが気になって気になって、全然よしこさんから抜けられなくて(苦笑)。 ――役が後から追いかけて来るという言葉も聞いたことがあります。 杉田:昔『大奥』という映画に出たときに放火しちゃう役だったのですが、心理テストを受けたら放火魔の心理になっていて(苦笑)。もちろんそんなことをするわけないのですが、それくらい役にハマッちゃうところがあり、怖い役ができないなと思っています(苦笑)。
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45歳のころ、オーガニックに出会う
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