Entertainment

松本穂香、心を惹かれた北欧出身スター俳優…「瞳と眉間の皺だけ」で伝わる演技に衝撃

 数々の映画やドラマに出演している女優の松本穂香さん。大の映画好きでもあるという松本さんが史実を基にした感動作『愛を耕すひと』について語ります。
松本穂香

松本穂香さん

名優、マッツ・ミケルセンの最新作

『愛を耕すひと』

『愛を耕すひと』より(以下同)

 今回、わたしがご紹介させていただくのは、マッツ・ミケルセン主演映画『愛を耕すひと』です。  舞台は18世紀のデンマーク。ひとり貧しく生きる退役軍人のルドヴィ・ケーレン大尉は、貴族の称号を条件に、荒地の開拓に名乗りをあげる。  しかし、それを知った有力者フレデリック・デ・シンケルが自らの勢力が脅かされることを恐れ、ありとあらゆる手でケーレンの行く手を阻もうとする。過酷な状況に抗いながらも、彼が最後に見つけた希望とは……。

期待を超えてくる力強い存在感

『愛を耕すひと』 マッツ・ミケルセンの主演作ということで惹かれたのですが、その期待を超えてくる力強い存在感でした。  瞳と佇まいだけですべてを分からせてくる説得力。ケーレン大尉がなぜ荒地の開拓や、身分にこだわるのか、物語の中で特に説明されていないのにもかかわらず、マッツ・ミケルセンの瞳と眉間の皺だけで、ケーレン大尉のこれまでの人生を感じさせてくれました。  彼を取り囲む女性陣も魅力的でした。フレデリック・デ・シンケルから逃げ出した使用人のアン・バーバラ、シンケルの婚約者、エレル、身寄りのない少女アンマイ・ムス。一人一人との出会いは印象的でありつつ、関係の深まり方に無理がなく、彼らの人生を緩やかに描いていくさまが優しくて好きでした。
次のページ 
鑑賞後によぎったことは…
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ