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夏バテには「薬膳カレー」。フライパンひとつで誰でも作れる

たかがカレー、されど薬膳カレー。

季節の変わり目。どんより溜まった夏の疲れを、美味しい食事「薬膳」で癒やしませんか? 前回の「基礎知識編」(http://joshi-spa.jp/130831)に続き、今回は「食事編」のお話。

 疲労回復・食欲回復を目指し、王道メニュー「カレー」を、薬膳スタイルに仕立ててみました。協力いただいたのは、漢方治療家の青木満さん。食材を5つに絞り、美容を意識した『夏バテ解消薬膳カレー』を一緒に考案しました。

薬膳カレー

夏バテ対策に!5つの薬膳食材



 今回は、「だるい」、「熱っぽい」、「重い」、「胃が痛い」といった、夏バテの主症状をクローズアップ。そもそもカレーに含まれるスパイスには、食欲増進、健胃、消化促進の薬効があると言われていますが、使う食材がスパイスの効能と相反しないことこそ、実は重要です。

【こんな方におススメ】
夏の暑さによって汗が沢山出て、体が熱い、火照っている方。
便秘や下痢など、胃腸に異常をきたしている方。

【食材としての効能・効果】※カッコ内は漢方における名称

(1)鶏肉

鶏肉 胃腸を温め、食欲を増進させる。気・血を補い、よく滋養強壮するので、食欲不振や体力低下時に食べると良い。

(2)山芋(山薬~サンヤク)

山芋 多量のデンプンと粘液質のマンナン、グルコサミンなどが含まれており、漢方では滋養薬として、慢性的な消化不良や下痢、胃腸虚弱や体力低下の改善に用いられる。

(3)キャベツ(甘藍~カンラン~)

キャベツ「キャベジン」というビタミン様物質が、胃壁の粘膜の再生や潰瘍の回復に貢献。特に、胃・十二指腸潰瘍や胃痛には、生の葉を汁にして用いられる。キャベジンは熱に弱いので、生か、さっと煮た状態が良い。冷え性の人は多食厳禁。

(4)イチジク(無花果~ムカカ~)

イチジク 胃がムカムカしたり、食欲不振、下痢、便秘、痔のときに用いられる。また、炎症を抑え、解毒させる作用もあるので、のどの痛み止め、乳房に炎症があって乳の出が悪いときにも吉。カリウムに富み、フィシンというタンパク質分解酵素を含むため、高血圧対策や消化促進にも期待できる。

(5)松の実(海松子~かいしょうし~)

松の実 漢方では慢性の咳症状や、虚弱体質の腸燥便秘などの改善に用いられる。脂質とタンパク質を豊富に含み、古くから強壮・不老長寿の健康食として重宝されてきた。

【食材の相互作用】

 このカレーのポイントは、生のキャベツとイチジクの組み合わせ。この2つには便秘や胃潰瘍を改善する作用があります。

 さらに松の実とヤマイモが夏の疲れをとる滋養食材として、また消化不良や便秘の改善を補佐する食材として働きます。動物性たんぱく質を選ぶなら、他の肉に比べて消化に優しく、低脂肪の鶏むね肉を。

 ちなみに、今回のような夏バテ時には、ニンニク、ショウガ、トウガラシ(カイエンペッパー)などの刺激の強い食材は控えたほうが良いでしょう。(※詳細は、前回記事を参照)

30分でできる薬膳カレーの作り方



 それではレシピをご紹介。5食材のパワーと美味しさを最大限活かすため、さっと炒めるタイプのカレーに仕上げました。フライパン一つで誰でも簡単に作れますから、是非お試しください。

薬膳カレー 【材料】
鶏むね肉 150g
山芋 15センチ分
キャベツ 2枚
イチジク 3個
松の実 大さじ2
カレールウ 2人分
お湯 300ml
オリーブオイル 大さじ1
塩コショウ 適宜
ご飯 2人分

【作り方】
(1)鶏むね肉とイチジク1個を小口切りにして混ぜ合わせ、15分以上漬け置きしておく。

薬膳カレー作り方(2)山芋は皮をむいて1.5センチ角のサイコロ状に切る。トッピング用にキャベツを千切り、イチジク2個を小口切りにしておく。

(3)オリーブオイルをひいたフライパンを熱し、漬けておいた鶏むね肉をイチジクごと入れる。火が通ったら山芋を加えて2分炒め、お湯で溶いたカレールウを加えて、3分煮込む。塩コショウで味を整えて火を止める。

(4)お好みの皿に、ご飯、カレーを盛りつけ、キャベツとイチジクと松の実をトッピングすれば完成。よく混ぜて召し上がれ!

【プロフィール】
青木 満(あおき みつる)
漢方治療「漢満堂」代表、鍼灸師、薬剤師。学生時代より漢方の権威、漢方薬局「平和堂」根本幸夫氏に師事。漢方薬局と調剤薬局両方の経験を通して、薬に依存しがちな現代医療に疑問を抱き、「カラダの声を聴く」というスローガンの元、薬に依存しない独自の医療システムを構築。
漢満堂HP(www.kanmitsudo.com

<TEXT、PHOTO/スギ アカツキ>

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