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離婚届を出しにいって、役所で泣きそうに…【シングルマザー、家を買う/第3章】

<シングルマザー、家を買う/第3章> バツイチ、2人の子持ち、仕事はフリーランス……。そんな崖っぷちのシングルマザーが、すべてのシングルマザー&予備軍の役に立つ話や、役に立たない話を綴ります。 ⇒【第2章:慰謝料に養育費…夫婦最後のシビアな約束】
http://joshi-spa.jp/176781

フリーライターとして赤ペンに怯えた日々

 フリーライターになって約10年。駆け出しの頃は厳しくも温かい女性編集者にビシバシと鍛えられたものだ。アルバイトとして働かせてもらっていた編集部の女性編集者には、本当にお世話になった。彼女は私が書きたいといった音楽ページの編集を担当してくれていたのだが、まず、情報誌の編集者なのに音楽にめちゃくちゃ詳しい。  さらに1ヶ月に2冊の本誌とムック本をじゃんじゃん作り上げるという敏腕編集者で、当時から私の尊敬の的だった。ちょっとセクシーなところもまた尊敬する対象だった。  そんな彼女に、徐々に他の雑誌へと売り込み、手を広げていった私に「この1ページでさえしっかり書けないのに手を広げてどうするの」とズバッと斬られたこともある。後々聞けば「あのとき泣かそうと思ったのに、気が強いから泣かなくて悔しかった」と打ち明けてくれたが、いい意味であの一言は今でもクッキリ私の心に大きな爪あととして残っている。  そのせいか、今も私の中であまりにも偉大な存在過ぎて、Facebookの友達申請ができないでいる。気軽に「いいね!」なんてできる存在ではないのだ。その言葉が「素晴らしいですね!」という尊敬語に変わったらぜひ申請をしてみたいものだ。それくらい、私にとって、大事な大事な存在なのだ。彼女がいなければ、10年もこの仕事を続けられなかっただろう。  今考えれば、段落のつけ方も知らず、勢いだけで書いていた私を手取り足取り教えてくれた彼女には頭が上がらない。いま、同じ事を、ライターとして駆け出しの子にしろと言われても願い下げだ。だって「出鼻を挫く」を「鼻をへし折る」、「いたちごっこ」を「いたちの追いかけっこ」と真剣に書いていたレベルなのだから。  まぁ、今も同じようなミスはたまにあるが、ここまでひどくはなくなったと信じたい。その証拠に、この何年かは提出した原稿に赤ペンで修正が入ることがほとんどなくなったのだ。  当時、この女性編集者からは、一字一句赤ペンが入っていた。それも、ぎっしり。原稿を提出後、修正が入った返信のFAXの音が鳴るたび、ドキッとするどころか怯えていた私からしたら大成長だ。 シングルマザー、家を買う/第3章(1)

まさか離婚届に、こんなに赤を入れられるとは!

 あれから10年。まさかこんなに“赤”を入れられることが起きるとは思わなかった。  それが記念すべき離婚届だったのだ。  元旦那も編集者だ。そして嫁である私はフリーライター。校正する立場でありながら、提出した離婚届は、役所の離婚届を受け付けたおじさんに目の前でぎっしり赤を入れられた。  1丁目1番地を1‐1と簡易に書いてしまっていた本籍の住所、漢字の上にちゃんと書いていなかったふりがな、これまで簡易な漢字で使用していたため、そのまま書いてしまった名字、しまいには現在の住所(これも簡易に書いてた…)まで、ほとんど赤を入れられたのだ。  離婚届を提出するという人生でもっともナーバスになっている私に追い討ちをかけたこの“赤”は、結構なボディブローだった。こんなときでも赤を入れられる私って…。ていうか、ちゃんと書いていけよ、私。 シングルマザー、家を買う/第3章(2) いや、でも「こんな赤を入れられるのはきっと私だけではないはず」と思い、そのおじさんに思い切って「その赤字は、大体の人が入れられるものですか?」と聞いたところ、ビックリすることにシカトをされた。  そうか、こういうときにシカトってするのか。  もう、私ってライターが向いてないのかなと、まったく違う場所で自分の職業に限界を感じた瞬間だった。 ⇒【後編】「なんと離婚前より家計がラクになる!」に続く http://joshi-spa.jp/179910 <TEXT/吉田可奈 ILLUSTRATION/ワタナベチヒロ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【吉田可奈 プロフィール】 80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、音楽ライターを目指し出版社に入社。その後独立しフリーライターへ。現在は西野カナなどのオフィシャルライターを務め、音楽雑誌やファッション雑誌、育児雑誌や健康雑誌などの執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。座右の銘はネットで見かけた名言“死ぬこと以外、かすり傷”。Twitter(@singlemother_ky) ※次回更新は1月14日を予定しています。
吉田可奈
80年生まれ。CDショップのバイヤーを経て、出版社に入社、その後独立しフリーライターに。音楽雑誌やファッション雑誌などなどで執筆を手がける。23歳で結婚し娘と息子を授かるも、29歳で離婚。長男に発達障害、そして知的障害があることがわかる。著書『シングルマザー、家を買う』『うちの子、へん? 発達障害・知的障害の子と生きる』Twitter(@knysd1980
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シングルマザー、家を買う

年収200万円、バツイチ、子供に発達障がい……でも、マイホームは買える!

シングルマザーが「かわいそう」って、誰が決めた? 逆境にいるすべての人に読んでもらいたい、笑って泣けて、元気になる自伝的エッセイ。




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