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あなたは大丈夫?過労死リスクは残業月●●時間

低賃金・長時間労働・パワハラや暴力……。すっかり日本社会で名前が定着した「ブラック企業」だが、いまや中小だけでなく大手企業も「ブラック化」する傾向にあるらしい。労働者が告発する、内部事情とは?

うつ、自殺……ブラック企業に押しつぶされて



 ブラック企業のストレスに押しつぶされ、人によっては精神を病んでしまうことはよくある。

「大手の重化学工業なのですが、最初は化学アレルギーを発症してしまい、別部署に異動になりました。しかし、そこでうつ病も患ってしまい、休職しました。その理由は教育係からの強い言いつけなどのパワハラです。

 どうやら僕の前の人も同じようにうつ病になっていたそうで。しかし、その後、『会社が求めている能力がない』と言われ、自己都合退職を勧められてしまいました」(男性・27歳)

 退職に抵抗して居続けることもできるが、最悪の事態になる前に辞めたほうがいい場合もある。最悪なケースとは、 “死”だ。ブラック企業が問題化するのは、死者が出てから初めて……というケースは少なくない。

過労

過労

 とある地方で40店舗のドラッグストアを構える企業で、過労自殺してしまったという女性(36歳)の母親がこう証言する。

「幹部候補パートとして入社した娘は、11か月後に新店舗開店に伴い正社員になりました。しかし、そこからさらに激務になり、1か月後に亡くなりました。風邪で休みたいとは訴えていたみたいなんですが、休ませてもらえず……。

 しかも薬剤師の試験の書類を改ざんして受けさせられていたんです。薬事法違反ですね。社長に面会を申し入れているのですが、一度も会えていません」

 次の新卒社員(男性・24歳)も長時間労働に苦しめられた結果、過労自殺をした。こちらも母親が嘆く。

「大手の航空会社の事務職をやっていて、会社の寮で命を落としました。どうやら、朝5時に出社して23時に帰るという生活をしていたようで。ただ、シフト表にはその時間が書かれておらず、タイムカードが改ざんされている可能性も。許せません」

「残業月80時間」が過労死ライン



 厚生労働省によると、2013年度に脳・心臓疾患で労災認定された人は306人いて、そのうち死亡に至った過労死は133人。うつ病などの精神疾患で労災認定された人も436人にのぼり、未遂を含む自殺者は63人だった。これは労災認定された数だけなので、実際はもっと多いと思われる。

 判例や通達などから、「残業が月80時間~」が”過労死ライン”と言われている※。それ以上働いている人は、いつ心身を病んでもおかしくないのだ。

※厚生労働省労働基準局長通達『脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について』(平成13年12月12日付け)によると、「発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いと評価できる」

― [ブラック化する日本企業]の闇【10】 ―




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