ビッグダディ前妻・美奈子さんと遠野なぎこに共通する心の闇【後編】

松本耳子

松本耳子さん。大阪在住、2児の母

 母親との確執、摂食障害などの壮絶告白が波紋を呼んでいる女優・遠野なぎこさんと、ビッグダディの前妻・美奈子さんには、共通する「心の闇」がある――そう指摘するのは、『毒親育ち』の著者である漫画家・松本耳子さんだ。

⇒【前編】はコチラ

その松本さんは、美奈子さん・なぎこさんの半生に「毒親育ち」特有の共通点を指摘する。

1:「自分は無条件に愛される価値のない存在なのだ」と、インナーチャイルド(※2)に傷を抱えている。

2:未熟な親からの不当な八つ当たりを「自分が悪いからそうされたんだ」と受け取っていた。

3:親に子供である自分の存在を受け止めてもらえなかった事による承認欲求のゾンビ化(心の穴)。

4:家庭内のいじめられっ子(一番優しい子、または長女)。

5:親に受け止めてもらえなかった事による“心の穴”を彼氏や夫に埋めてもらおうとしているものの、埋めてもらえない。

6:親の気を引けなかったのは、自分が悪いから(美奈子さん)、自分が醜いから(なぎこさん)と間違った解釈をしていた。

親の愛情の穴埋めを、恋人・配偶者に求めてはいけない



 松本さんは、「毒親育ち」を克服した経験からこうアドバイスする。

「特に5の『親に受け止めてもらえなかった事による“心の穴”を彼氏や夫に埋めてもらおうとしているものの、埋めてもらえない』ですが、親に愛されなかったという心の傷は一生つきまといますよね。

 だけど、彼や夫は自分の親ではないので、本来埋める義理はないんです。彼氏や夫に埋めてもらおうとし続けたことで、結果的に、相手がDVになったり、あるいは彼氏を7股したりして、おかしなことになってしまっていたのかもしれませんね」

親に愛されなかった事実を認めてしまおう



 また、6の「親の気を引けなかったのは、自分が悪いから(美奈子さん)自分が醜いから(なぎこさん)と間違った解釈をしていた」に関しては、このように語る。

「正解は『親が未熟だった』からだと思います。毒親は、自分にしか興味関心が持てない未熟で気の毒な存在なんです。自分の心の傷も、全部ひっくるめて自分の人生の肥やしなんだと覚悟したとき、自分が優しくて強い人になれた気がしました。

 “自分は親に愛されていなかったんだ”という事実を受け入れるのはこの世で一番辛くて怖いことですが、それを乗り越えないと何にも始まらないし、始められない。

 だけど、それを認めたら、スッパリ諦められて、その次にじゃあどうしようか、という所に目を向けられるようになると思います」
 
 美奈子さんもなぎこさんもまだ30代前半で、人生の酸いも甘いも味わった、まさに女ざかりだ。「毒親育ち」のトラウマを乗り越えて、今度こそは運命の相手とゴールインして欲しいものである。

※2 インナーチャイルド
「内なる子供」という意味で、子供の頃の記憶や心情、感傷の事を指す。

<TEXT/ならこ>

毒親育ち

親との関係に苦しみ、生きづらさを抱えるすべての人に――




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