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なぜ、クリスマスにコンドームが売り切れるのか?

クリスマスツリーと撮ってみました(勝部)

 クリスマスですね。レストランやホテルが通常より高い「クリスマスプレミア価格」を設定することも多いにもかかわらず、レストランやホテルが満席満室になるところも多いですよね。また、日本人カップルは世界でも最もセックスをしないにもかかわらず、なぜかこの日に限ってはドラッグストアやコンビニからコンドームが売り切れることもしばしば。そんな状況に「クリスマスは聖夜ではなく性夜じゃないか!」という違和感を抱いたことのある人も多いはずです。でもなぜ、私たち日本人はクリスマスにだけこんなにセックスをするのでしょうか? それには主に2つの理由があると考えられます。

1.クリスマスが口実になっているケース

 セックスが卑猥でいかがわしいもの、公に認めてはいけないもの、という思想を持っていると、自分がセックスをする時には強い抵抗感があり、そのハードルを越えるには何かしらのエクスキューズを必要とすることが多いです。戦前の貞操観念を残す日本社会において、そのハードルを最も効果的にクリアしてくれたのが、「恋人のクリスマス」の誕生だったと言えるでしょう。日本でこれだけクリスマスにセックスする人が多いのは、それ以外の日常でセックスすることに対して何らかの社会心理的ハードルを抱えているということの裏返しでもあるのです。

2.クリスマスというスパイスが無いとセックスを楽しめないケース

 本当はセックス自体がそんなに好きではないのだけれども、クリスマスという一種の盛り上がる儀式パッケージの一つであれば、問題無く受け入れられるというケースです。「日本人はお祭り好き」ということは昔から言われているかと思いますが、そうやってお祭りによって自分が高揚状態になることで、本当はあまり好きではないものも気にならなくさせることができます。旅行でセックスする人が多いのもこれと同じです。

 ちなみに、統計データも無く、私の勝手な印象に過ぎないのですが、貞操観念の強い人やあまりセックスが好きそうに見えない人ほど、子供の誕生日は秋口が多いように感じています。おそらくこれらの人々がセックスというハードルをクリアするのに、クリスマスが力を発揮したのではないでしょうか。

 ただ、クリスマスに外出するカップルは減少傾向にあり、今や「おうちクリスマス」が多数派。各種調査を見ていると、若い世代ほどその傾向が強く出ています。さらに、昔はクリスマス=恋人の日だったようですが、近年その傾向はどんどん薄れ、クリスマスに「恋人と過ごしたい!」「独りだと寂しい!」と思う人もずいぶん減ってきたように感じています。以前のクリスマスは「踏絵の日」のようなもので、恋人がいない人にとってはかなり辛いシーズンだったようですし、「クリスマスに独り身でいるなんて!」という理由から直前に無理矢理相手を作ったせいで質の低い粗悪な相性のカップルが誕生することも多かったので、近年それが改善されてきたことは大変良い傾向かなと感じています。

 これからはクリスマスを楽しむも楽しまないももっと自由になってくるでしょうし、楽しみ方も人それぞれもっと自由になってくるでしょう。もしまだあなたやあなたの友人に「クリスマスは恋人いないと寂しい!」という感情が残ってしまっていたら、恋人ではない人たちとのクリスマスについて色々と楽しみ方を知っている友人をもっと増やし、どんどん仲間入りをすることをおススメします。すぐには変わらないかと思いますが、良い思い出を重ねて行けば徐々に感じ方にも変わってくるはずです。それでは良い年末をお過ごしください。メリークリスマス!

⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】

【勝部元気氏】
コラムニスト。ジェンダー論、現代社会論、コミュニケーションを切り口にした男女関係論が専門。男性でありながら子宮頸がんワクチンを接種。『勝部元気のラブフェミ論』(http://ameblo.jp/ktb-genki/

勝部元気
1983年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも幅広い知識習得に努めており、所持資格数は66個にのぼる(2015年6月現在)。雑誌・TV・web等でコメンテーター活動をしている他、働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社(株式会社リプロエージェント)の代表取締役CEOを務めるなど、各種ソーシャルビジネスに携わっている。ブログ(http://katsube-genki.com/blog/)は、男性なのに子宮頸がん予防ワクチンを打ったレポートが話題となった。twitterは@KTB_genki 。初の著書『恋愛氷河期』(小社刊)は発売中
恋愛氷河期

著者は、ナンパ禁止論や反・不倫論で話題を呼んでいるコラムニスト。男性から、かつ若手からの立場で、女性に厳しい社会に真っ向からダメ出しをする。




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