ゲイが感じる、「女子力男子」との違いとは?【後編】

 最近増えているという「女子力男子」。美容グッズを買い漁ったり、化粧ポーチを持ち歩いたり、ぬいぐるみを集めたり。彼らはゲイじゃないの!? という疑問を、ゲイライターの渋谷アシルが分析してみました!

⇒【前編】はコチラ http://joshi-spa.jp/184007

 博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダーの原田曜平さんの最新刊『女子力男子』には、たくさんの実例が出ています。少しだけ紹介すると……。

ゲイが感じる、「女子力男子」との違いとは?【後編】

コスメグッズを持ち歩く「化粧ポーチ男子」



 あらゆるコスメグッズをポーチにまとめて持ち歩く彼ら。ぼくも、リップクリームや制汗シートくらいならカバンに忍ばせていますが、彼らは、ハンドクリームや化粧水、BBクリーム、コンシーラーなども揃えているのだとか。

 その背景には、ここ数年で男性用コスメが急激に増加したことが関係しています。さらに、いきなり外泊することになったときにも、身だしなみが整えられるという利点があるようです。

写真に写るときにぶりっこポーズをとる「ぶりっこ男子」



 彼らに多く見られるのが、「自撮り画像」を撮るときに、まるで女子のようなかわいい「ぶりっこポーズ」をとること。女子のようにほっぺたを膨らませたり、両手を顔にあてる「虫歯ポーズ」をとってみたり……。彼らは、その画像をSNS上にアップし、女子から「かわいい」と評価されることに喜びを見出しているそうです。

女子より甘いものが好きな「スイーツ男子」



 スイーツが大好きな男子も女子力男子の例としてあがっています。飲み会では必ずデザートを注文し、コンビニの新作スイーツは誰よりも早くチェックする。なかには、自宅でスイーツを手作りする猛者も。スイーツ好きな女子は多いので、共通の話題で盛り上がることもあるみたいです。

 もっとも、これは味覚の好みの問題であって、「甘いもの好き=女性」というのも傾向にすぎません。昔から「甘いもの好きな男」はいたわけで、それを公言する(さらにウリにする)ようになった、ということなのでしょう。

ゲイは隠したがり、女子力男子はアピールする



 同書には、まだまだいろんな女子力男子が登場するのですが、彼らに共通して言えるのは、自分の女子力の高さをあまり隠そうとしていないということ。そして、そこがゲイとの大きな違いのように感じます。

 ぼくは女子SPA!上ではゲイを公言し記事を書いていますが、実生活ではそれを隠しています。周囲にいるゲイの友人たちも同様です。そんなぼくらが恐れているのは、「あの人、ゲイっぽくない?」と思われてしまうこと。だから、極力ゲイっぽい要素を抑えるのです。

 ぼくもスキンケアや身だしなみには気を使っていますし、ここだけの話、ぬいぐるみが好きです。でも、それを外では決して公言しません。化粧ポーチを持ち歩くなんて、もってのほか。それを見られてしまったら、ゲイだと噂される可能性が飛躍的に上がってしまいますからね。

 そこが、女子力男子たちと、ゲイとの違いなのだと思います。「自分はゲイだ」という負い目(本来は負い目ではありませんが)がないからこそ、はたから見れば「なよなよしてる。ゲイっぽい?」という振る舞いもできてしまう。

 つまり、女子力男子というのは、今まで”女子の領域”だとされてきた分野に興味があって、それを隠さずに時間とお金をかけてこだわる男子たちなのでしょう。そもそも“女子(男子)の領域”という分け方自体が便宜的なもので、みんなに当てはまるわけではないですから。

 とはいえ、ゲイの友人がこんな一言を漏らしていました。

「女子力男子なんて、ちょっと背中を押したらコッチ側に落ちそうじゃない?」。

 ……まあ、好きなものや趣味嗜好、もちろん性的指向だって、その人が決める自由なもの。女子力男子の出現は、マイノリティが生きやすい新しい時代の到来を予感させるものなのかもしれませんね。

<TEXT/渋谷アシル>

【渋谷アシル プロフィール】
昼間は会社員の仮面をかぶった、謎のゲイライター。これまでお付き合いしてきたオトコをネタに原稿を執筆する、陰険な性格がチャームポイント。オトコに振り回される世の女性のために、ひとり勝手にPCに向かう毎日。

渋谷アシル
昼間は会社員の仮面をかぶった、謎のゲイライター。これまでお付き合いしてきたオトコをネタに原稿を執筆する、陰険な性格がチャームポイント。オトコに振り回される世の女性のために、ひとり勝手にPCに向かう毎日。
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