「集客は度外視で、天才だけ呼ぼう」という「天才万博」【キングコング西野インタビュー Vol.4後編】

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もう1つは、ひな壇ってすごい面白いなと思っていて。アメトークとかの。あそこに座られている方々は、ホント才能ある方ばっかりで。すごいなぁ、と思うんですよ。でもこのシステムを作り出したのは、自分たちの世代ではないんです。ひとつ上の40代くらいの先輩方が、せーの、でスクラム組んで作ったもので、そこに僕らが行くのって、お邪魔している感がすごいあって。自分たちでも枠組みを作らないとなぁ、と思ってたんですよね。

その枠組みを、チームプレーじゃなくて、一人でやるっていう。1回15分とか20分とかの、一人喋りの競争をしようよ、みたいな。学校の授業って先生が一人でするものだから、だから“学校”にしたんです、枠組みを。次の世代の遊び場として、いいんじゃないかと思って。

前回、オリラジの中田が「地理」をテーマに喋ったんですけど。「中部地方、めっちゃ覚えにくない?」という内容だったんです。なぜ中部地方が覚えにくいかというと、まず三重県が、東海三県に入っているくせに、近畿地方にも顔を出してるっていう。ここで簡単な浮気をしているせいで、まず分かりにくい。「三重がガンだ」っていうところから、それをいろんなものにたとえていったんです。どっかんどっかんウケてましたよ。

――音楽フェス『天才万博』は、どういったものなのでしょうか?

音楽フェス『天才万博』天才だけが集まる音楽フェスです。フェスって、集客のことを考えないといけないので、集客力とか知名度のある方を募るんですよね。だからどこのフェスも同じ面子が並ぶんですけど。そうじゃなくて、集客云々は度外視で、本当に自分たちが好きな人たちだけ呼ぼう、天才だけ呼ぼうっていう。新宿ゴールデン街で流しをやってる人とか、すごい良かったりするんですよ。そういう人が集まるフェスがあってもええよなって。

出演者を発表する前にチケットを売り出したんですけど、人気がある人も出てるんです。でもそれは人気があるから呼んだ、ということではなくて、なんなら名前も伏せてたりするんですよ。ファンがあんまり来られるとイヤだなって。そういうことではお客さんを呼ばなかったんです。とにかく天才万博っていうところに来たら、なんか面白いことに合えるよ、というフェスにしたんです。

面白い人って、いっぱいいてるんですよ。「渡邊 崇」って言われても、たぶん分からないですよね? 2014年の日本アカデミー賞で音楽賞を取った方なんですけど、『天才万博』のオープニング曲を作ってくれたんです。凄い人なんですよ。でも集客に繋がる人ではないんですよね。

水江未来さんという方がアニメーションを担当してくださったんですけど、ベネチア国際映画祭のアニメーション部門で賞を取っていたりとか、世界で活躍されてる方なんです。でも知名度とか集客力とは違うところで生きてはる人なので、そういう方々をちゃんと紹介できたらええな、ということでやることになったんですよね。

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 『天才万博』という名前を考えたのは、西野。しかし開催前に、「その名前、いいですね」と言われて、東京デザイナーズウィークというイベントに名前を貸してしまった。西野は自分のアイデアを、ぽんと人にあげてしまうようなところがある。「面白いことがしたい!」というなんの面識もない大学生に、「じゃあ、天才万博を使ってなんかしたらええよ」と言って、その学生は「(株)天才万博」の社長になった。

(え……、そんなに簡単に名前あげちゃっていいの? 大丈夫?)と、聞いているこっちがハラハラする。しかしハラハラと、“ドキドキ”、“ワクワク”は結構似ているなと、西野の話を聞くと思うのだ。

<取材・文/尾崎ムギ子 撮影/安井信介>

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尾崎ムギ子
体当たり系取材を得意とする赤毛の汗かきライター。東京生まれブルーハーツ育ち。ロックな奴はだいたい友達




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