Lifestyle

高齢化する女子会にトホホ…飲食店のホンネ

イメージ

PHOTO/Grafvision

 今やすっかり市民権を得た女子会という名の会合。ただの女子だけの飲み会と何が違うのか、と言う世間の素朴な疑問をはねのけ、さも当たり前の行事として何喰わぬ顔で日常にとけ込んでいます。

 そもそも女子会と言えば、オシャレでハッピーな“キラキラ”トークと、男性には聞かれたくない“セキララ”な話題。テレビや雑誌で話題の店で、甘いカクテルの杯を傾けながらひたすら共感し合う……というのが、誰が決めたか女子会のあるべき姿のようです。

 最近では個室でセレブ気分を味わえる“ラブホ女子会”たるものもブームの兆しとか。フラワーバスに浸かって、オシャレなアメニティでボディケア、バスローブを身に纏い、ふかふかのベッドの上でくつろぎながらシャンパンで乾杯……。

 ところが、実のところは女子会という言葉や習慣に食傷気味になってきている人たちは多く、特に店側がウンザリするケースが増えているそうです。

女子会の定義を明確にしろ! 飲食店オーナーの悲痛な声



 都内でカフェダイニングを経営している40代の男性は女子会の現状について、苦笑しながらこう語っています。

「何年か前から、大手のクーポンサイトで女子会プランを打ち出したことで一気にブームが加速しました。サラダやデザートに力を入れた女性向けのコース料理で、お酒をあまり飲めない女性を想定して飲み放題も安めに設定。最初のうちはトレンドに敏感なOLさんや、可愛い女子大生たちが来てくれたので店の雰囲気もよくなりましたね。お店も私も嬉しかったのですが……」

 だがここ半年ほどで、その客層に異変が起こってきたと言う。

「ここのところ、徐々にお客さんの年齢が高くなっていっているな、とは思っていたんです。ふと気がついたら女子会を予約している大半は40代以上のおばさん軍団に。女子会でなくてもはや“婦人会”です」

 しかも中年女性は恥じらいが少なく、傍若無人な振る舞いをする人が多いとか。

「女子会コースの料理を交換してくれと言ってきたり、ワガママな注文をしてくる方も少なくありません。あと、飲んだことないから試してみると言って、女子会用に考えたオリジナルカクテルをたくさん頼んで平気で残す。一応お客さまなので強くは言えないですけど、本音を言えば女子会プランに年齢制限を設けたいです。そもそもお酒を飲める成人女性を女子と呼ぶのもどうかと思いますが、30代までが女子会参加のボーダーラインですよ!」

クーポンサイトの「女子会プラン」でどんどん赤字が膨らむ店も



女子会

若くて可愛ければ、ちょっとやそっとのワガママも聞いて貰えるのだろうが……

 こうした声の多くは、女子会プランなどを謳う店や、クーポンサイトに女子会クーポンを出している店に多いといいます。都内で創作系料理の店を経営する男性にも話を聞きました。

「女子会プランを以前はやってましたがもうヤメました。理由は赤字だったからです。女子会向けのヘルシーさを売りにするわけで料理は野菜と魚がメイン。おまけに最近は料理のメインが野菜と魚というのは普通になってしまったので、有機野菜などの付加価値を付けないと見向きもされません。そうなると原価率が上がりますが、女子会プランは普通の飲み会のプランよりも安くなければまずお客さんは来ません」

 女子会をされればされるほどに赤字になったというのだ。さらにこの男性は続ける。

「女子会向けの飲み放題は、こちらも料理と同じで普通の飲み放題よりも安くしなければ、お客さんは女子会をやってくれません。おまけにワインなどもそれなりの銘柄を用意しなければ、他と差別化できません。最初の頃は女性だから……と甘く見ていたんですが、蓋を開けてみると、普通の飲み会以上に飲む女性の多いこと多いこと」

 さらに店をウンザリさせたのが、クーポンサイトの存在です。

「クーポンサイトはクーポンの売り上げの何%かをサイト運営会社がもっていきます。だから、通常よりも利益は下がるわけです。クーポンサイトを使って女子会をやられると、小さい個人経営の店は大打撃でしょうね。お客は増えるが、増えるだけ首が絞まっていくと思います」

 なんともやりきれない話です。

 また、ホット○ッパーやオズ○ールなどのサイトを開けば“女子会”の文字が踊っていますが、このような媒体をみて訪れるのは中年女性が圧倒的に多いのだとか。

 女性が日本の消費を変えていくとも言われ、本人たちの意志とは裏腹に消費行動を促されている女性たち。女子会を求めているのも参加しているのも、純粋な「女子」ではないという異常事態が起こっているわけですが、もはや誰もこのムーブメントを止められない。皮肉なものであります。 <TEXT/浦和ツナ子>




あなたにおすすめ